若き蔵元の挑戦!天領盃酒造の新ブランド【雅楽代~可惜夜~】
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2018年、若干24歳で天領盃酒造㈱の代表取締役に就任し、全国最年少蔵元として注目を集めている加登仙一さん。
令和元年5月1日、加登さんが手がけた初の新ブランド「雅楽代(うたしろ)~可惜夜(あたらよ)~」が発売。
今回、営業で市内の酒屋さんを回っている加登さんにお会いできましたので、突撃インタビューをしてきました!
全国最年少蔵元
新潟県佐渡市加茂歌代にあります天領盃酒造㈱。代表銘柄の「天領盃(てんりょうはい)」は、かつて徳川幕府直轄の天領として栄えた「天領の地で飲まれる酒」ということにちなんでいます。
1983年企業合同により設立。2018年3月、経営不振に陥っていた同蔵を買収したのは、若干24歳だった加登仙一さんでした。酒蔵自体を他企業が買収することは新潟も含め全国各地でよく聞くお話しですが、個人が(しかもその若さで!)酒蔵を買うというのは珍しいことではないでしょうか?!
これにより加登さんは全国最年少の蔵元として注目されることとなります。
詳しいプロフィールや蔵元になる経緯につきましては天領盃酒造のHPをご覧下さい。
現在と過去を表現する「雅楽代(うたしろ)」
そして2019年。令和元年となった5月1日に、加登社長が手掛ける新しいブランド「雅楽代(うたしろ)~可惜夜(あたらよ)~」が発売されました。
行われていた試飲販売では火入れしていないものと、火入れしたものと、二種を飲み比べることができました!
旨みの中に、ジューシーで爽やかな酸が際立つ、とっても美味しいお酒です。
そしてこのブランド名の由来について、少しお話を伺ってみました。
千葉県出身の加登社長が佐渡に移住し、佐渡の歴史を調べていた時、
佐渡に流刑された順徳天皇に佐渡島民が歌を詠み、天皇がその歌を気に入ると褒美として土地を貰えたという文献を発見。
その土地が「歌の代わりの土地」という意味合いで、現在、天領盃酒造があります加茂歌代地区となったことを知ったそうです。
以後、土地を授かり栄華を極めた者たちは、自らのきらびやかな時代を誇り「雅楽代(うたしろ)」と名乗るようになったのだとか。
「雅で楽しい代(とき)」という意味と、天領盃の「お客様の思い出に残る楽しい時間を演出する」というコンセプトが合致していることから、加登社長はこの名を採用しました。
お酒に対する先入観を持たずに飲んで欲しいという想いから、スペックはあえて非公開。代わりにブランド内の区分は大和言葉を引用し、サブタイトル可惜夜(あたらよ)をつけたとのこと。
可惜夜というのは「明けるのが惜しいほど素晴らしい夜」という意味で、ずっと続いて欲しいと思う時間をこのお酒が彩るように…という想いが込められています。
6月に販売を予定している雅楽代の純米規格「~玉響(たまゆら)~」には「ほんの少しの時間」という意味の大和言葉を使用。
お客様が振り返り、あっという間に終わってしまった楽しい時間をこのお酒で彩られるように…という想いを込める。
つまり、可惜夜は「現在の時間」そして玉響は「過去の時間」という二つの目線で、雅楽代(楽しい代)を表現するお酒だといいます。
そして名前や意味も然る事乍ら、雅楽代と画かれたラベルも非常に美しいですよね。
これもお聞きしたところ、音楽のしなやかな曲線美を意識して依頼したとのこと。
確かに、和歌が今にも聞こえてきそうなラベルデザインになっています。
趣味はダンスとギター?!
では、せっかくお会いできましたので、このお酒のこと以外にも、幾つか質問をしてみたいと思います!
―これまで酒造りに携わって苦労したことはありましたか?
加登:
苦労と思ったことは一度もありません。けど、最初の一本を造るときはすごく不安で毎日にように失敗する夢をみました。
―佐渡に来てビックリしたことはありますか?
加登:
お店が早く閉まってしまうことです(笑)
―趣味は?休日は何をして過ごしているんですか?
加登:
趣味はブレイクダンスです。あと、佐渡に来てからアコースティックギターを始めました。でも今はお酒造りが娯楽みたいなものです。
―ぶっちゃけ、プライベートで好きなお酒は?
加登:
全国から美味しいといわれる日本酒を沢山飲んでいますが、日本酒を飲んでしまうと仕事モードになってしまうので、そうじゃない時はハイボールをよく飲みます。
―佐渡へ来て美味しいなって思った食べ物はありましたか?
加登:
岩ガキが美味しいです。あと、麻婆麺にビックリしました。東京では見たことがなかったので(笑)
―雅楽代のキレイな酸は岩ガキにも合いそうですね!
加登:
でもまだ納得はしていないです。今後、レシピを変えていく予定です。
と、インタビューの中では都会育ちの、年相応の素顔も垣間見えました。
加登社長の挑戦と、進化し続ける雅楽代から、今後も目が離せなくなりそうですね!