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酒と鮨の千一夜・第二十夜 〜山梨白州の銘酒「七賢」と桃の節句の蛤から七夕まで七つの貝飾りを巡る夜〜

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令和二年二月のとある夜は、山梨北杜の銘酒、「七賢」と春から夏への旬を迎える貝を七貫を合わせた。それは、桃の節句の蛤から七夕飾りの貝飾りまで幸せと良縁を祈る七貫を巡る季節を旅する一夜であった。

1、七賢

酒と鮨の千一夜・第二十夜 〜山梨白州の銘酒「七賢」と桃の節句の蛤から七夕まで七つの貝飾りを巡る夜〜

七賢は山梨県北杜市白州町の日本酒。酒名は、天保6年(1835)に信州高遠城主・内藤駿河守より「竹林の七賢人」の欄間を贈られたことにちなみ命名。「甲州本造り」は常温や燗に向くやや辛口の本醸造酒。ほかに純米大吟醸酒、大吟醸酒、純米吟醸酒、吟醸酒、純米酒などをそろえる。原料米は美山錦、五百万石など。仕込み水は南アルプス甲斐駒ヶ岳の伏流水。蔵元の「山梨銘醸」は寛延3年(1750)創業。所在地は北杜市白州町台ヶ原。
以上コトバンクより抜粋。
以下、七賢HPより抜粋。

七賢には白州の水でしか表現できない味わいがある
この自然豊かな名水の地で七賢が大切にしているのは、白州の水と相性の良い酒造り。
二◯一四年に酒質を見直す際、蔵人は七賢にとってかけがえのない宝である白州の水と再び向き合った。そして辿り着いたのが、白州の水の素晴らしさを体現できるお酒だ。

2、貝飾り七貫

酒と鮨の千一夜・第二十夜 〜山梨白州の銘酒「七賢」と桃の節句の蛤から七夕まで七つの貝飾りを巡る夜〜

①煮蛤 九十九里
(写真上段真ん中)
桃の節句料理に欠かせないのが、はまぐりですね。はまぐりは二枚貝といわれる貝です。アサリやシジミもそうですが、二枚貝は貝殻が対になっています。
対になっている貝殻同士でなければ、ぴったりと合わないことから、一生添い遂げられるような相手と結婚できるようにという良縁祈願の意味が込められています。
女の子が生まれて、まだ赤ちゃんの時から良縁を願うなんて親心が伝わってきますね。今回は江戸前鮨の定番、煮蛤でいただきました。産地は九十九里。

②赤貝 讃岐伊吹島
(写真上段右端)
アカガイは江戸前寿司に欠かせない寿司種のひとつ。鮮やかな朱色としなやかな歯ごたえ、磯の香りと甘みが魅力。ヒモは身よりも香りが高く、コリコリした歯ごたえが人気で、身よりも珍重される。宮城県名取市閖上(ゆりあげ)のアカガイは特に評価が高く、日本一と称される。かつては東京湾が一大産地として知られていたが、現在では漁獲量が激減しており、三陸、三河、讃岐が三大産地と言える。讃岐香川県は観音寺伊吹島が最も美味いと言われ、二月から春が旬と言える。

③鳥貝 讃岐観音寺
(写真中段左端)
しなやかな舌触りとシコシコした歯ごたえ、上品な甘みを持ち、江戸前の寿司種に欠かすことのできないトリガイ。漆黒をまとった姿も美しい。色素が落ちやすく、鮮度保持が難しいことから、貝類の中では珍しく、産地で殻をむき湯引きして出荷されることが普通だったが、近年では殻つきの活けの状態で流通することもあり、生鮮とは違った格別の味で高い評価を得ている。東京湾、伊勢湾、三河湾、瀬戸内海などの産地が有名だが、近年では東京湾の水揚げは減っており、愛知県知多半島や瀬戸内海観音寺のものの評価が高い。
名前の由来は食用とする足の部分が鳥のクチバシのような形状をしていることに由来する。また食味が鶏肉に似ているためとする説もある。 今回は讃岐観音寺産。我々からすると地のものと言うことになる。鮨種を別にして、酒のあてと言うことになると、今回の七種の中では一番好きだ。

④たいらぎ貝柱 讃岐高見島
(写真中段真ん中)

タイラガイの名前でよく知られる二枚貝。ホタテガイ同様、大きな貝柱を食用にする。固く引き締まった身質は歯ごたえがあり、濃厚な旨みと甘みがあり、生で刺身や寿司種、酢の物で賞味するほか、表面をあぶっても美味。ヒモはわさび醤油で刺身にするほか、醤油で煮つけても美味。九州では足なども食べられる。かつては有明海が一大産地として知られていたが、現在では激減している。現在は備讃瀬戸、特に丸亀本島、多度津高見島が極上物と言える。バブル時代には1個1500円を超す値がつくほどで、現在も高級貝であることは変わらない。

⑤北寄貝 襟裳岬
(写真中段右端)
一般にホッキガイ/北寄貝と呼ばれることの方が多いが、本来の標準和名はウバガイ/姥貝で、バカガイ科ウバガイ属のやや大型の二枚貝である。
 名前の由来は、標準和名の「ウバガイ/姥貝」は、この貝の寿命が30年以上と言われ長生きすることから『年老いた女』を意味する姥(うば)が付けられたとされている。一般的に呼ばれるようになった「ホッキガイ/北寄貝」には諸説あり、アイヌ語の「ポクセイ」というこの貝をさす言葉が語源とする説がもっとも説得力があるように考えられている。漢字は北海道ではよくある単なる当て字で、北の地で獲れることからと思われる。海老と同じく長寿の象徴のような貝であり、これも縁起物貝飾りの一貫とする。もちろん、その鮨の美しさ、味も抜群である。

⑥煮牡蠣 讃岐志度
(写真三段目左端)
牡蠣はウグイスガイ目イタボ牡蠣科に属するニ枚貝の総称です。牡蠣の種類は大きくわけて二つ。
真牡蠣と岩牡蠣です。真牡蠣と岩牡蠣は、形も味も違いますし、主な産地も旬として出荷される時期も異なります。それぞれの牡蠣の特徴をみていきましょう。

岩牡蠣
旬:夏/6~9月
主な産地:日本海側
産卵期(6~10月)の数カ月、時間をかけてゆっくり産卵するため、殻と身が非常に大きく育ちます。ジューシーな味わいが特徴で、天然物と養殖物が存在します。

真牡蠣
旬:冬/11~4月
主な産地:太平洋側
産卵期(6~10月)に一気に大量産卵します。産卵後は体内の栄養素が落ちてしまうため、産卵にかけて養分を蓄える冬が旬となります。
岩牡蠣に比べると身は小ぶりですが、うま味が濃縮されてクリーミーな味わいが魅力です。真牡蠣はほとんどが養殖物で、1~3年かけて育てます。
冬が旬の牡蠣は、真牡蠣のことを指します。今回は冬の真牡蠣。個人的に夏の岩牡蠣は生で。冬の真牡蠣は火を通し。まあ、ほんとに牡蠣を愛する方々は当たり前のことでしょうが(笑)

⑦蒸し鮑肝ソース添え 讃岐庵治
(写真三段目真ん中)
いよいよ七貫目となりました。ここまで、六貫は、蛤を筆頭にすべて二枚貝で冬から春が旬で、いわば良縁の縁起物。鮑は「磯のあわびの片想い」と言われるように良縁とは少し寂しく、旬は夏。なんと言っても熨斗の起源は熨斗鮑。七夕の頃の出会いを願い、最後に熨斗鮑について記して、「七賢と貝飾り七貫」の〆といたします。

神事としてのアワビ
熨斗鮑(のしあわび)
細く切った鮑を乾燥させた物で、祝い事に配られる。伊勢神宮での神事に使用される国崎(三重県鳥羽市国崎町)産の熨斗鰒にちなみ、御師が縁起物として配りだしたのが一般に広まったきっかけである。進物にも熨斗鮑を添付するのが正式であるが、次第に簡略化して熨斗鮑を図案化した物を印刷した熨斗紙で済ませることが多くなった。

おしまいのページ。・・・

酒と鮨の千一夜・第二十夜 〜山梨白州の銘酒「七賢」と桃の節句の蛤から七夕まで七つの貝飾りを巡る夜〜

前回第十九夜で、背番号19番野村克也氏を取り上げた。その直後お亡くなりなられて、とても残念である。そこで、今回も同じ写真(カルビー野球カード)を使わせていただきます。
野村克也氏が生前、南海ホークスの三悪人とリスペクトを込めて呼んでいた三悪人、「江本、門田、江夏」のうち江夏だけは持っていなかった。江本と門田両名のカードを添えて、野村克也さんのご冥福をお祈りしたいと思います。
選手として、8年連続ホームラン王、戦後初の三冠王、特筆すべきは、ベストナイン15回は、王貞治、長嶋茂雄をも凌ぎ、日本プロ野球史上最多である。
監督として、様々な戦略、言葉を残されたが、私なりにひとつ選ぶとすれば、
「人を育てる。人を残す。それが、人生そのもの」

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日本酒ライター 髙松 巖

髙松 巖

香川県丸亀市で日本酒メインのダイニングバー「星の川」をやってます。こちらでは、季節感溢れる日本酒の魅力をお伝えできたらと思います。よろしくお願いいたします。

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