酒と鮨の千一夜 ~プロローグ・前夜~
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平成三十年夏、平成最後の夏に鮨にはまってしまった。元々鮨と日本酒は大好きだが、色々と「鮨と日本酒の相性を考えて飲め」と口うるさい御仁が多いので、敢えて鮨と日本酒には触れたくはなかった。しかし、正直、相性云々を議論するより、旬の美味しい鮨とその時季折々の美味しい日本酒を自分の好みのまま楽しく食べて飲むことが何より幸せな時間であることを切実に感じた。
一般的な相性ばかり考えていれば、それは机上の理論であり、お金がいくらあっても足りない。自分好みを手に入る範囲の中で、ささやかな贅を尽くしてみたい。
この夏より、高松三越鮮魚部、高松市「すし秀」店主渡邉氏、丸亀市「れいんぼーかふぇ」店主宮川氏
他、友人たちの協力を得て、地物瀬戸内前を中心とした鮨種とこの五年間「星の川」で提供してきた季節折々の日本酒を合わせてきた。今後も千一夜を超えるまで、続けて行きたい。
「酒と鮨の千一夜」と壮大なタイトルを付けたが、その一夜は、鮨種と日本酒の組み合わせのひとつを一夜として、小生の裁量でやらせていただきたいと思慮いたします。