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酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

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酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

大学時代の友人から誘いがあり、ラグビーワールドカップ予選プールA組9月22日のアイルランドVSスコットランド観戦が決まったのが、2019年2月のこと。まだ、時代は平成の春まだ浅い肌寒い夜、あの我々の学生時代のラグビー界のスーパースター明治大学OBのK氏とお会いし、熱くラグビーを語った夜のことであった。
もちろんW杯を観戦することは無上の幸せであるが、久々の東京(厳密には神奈川県)、美味い江戸前、相模前の鮨をいただくこともこの上ない愉しみであった。さて、どこの鮨屋へ行くか?
9月22日ラグビーアイルランドVSスコットランド戦は夕方から夜の観戦であり、試合前の横浜でのアイリッシュパブ、試合中のビールを楽しむことにして、鮨は翌日小田原駅前の地魚鮨「天史朗鮨」で相模前、江戸前の地魚の握りと神奈川県の銘酒「隆」を合わせ楽しむことにした。。

「隆」

酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

天史朗鮨でいただいたのは、白隆(白ラベル)二本「無濾過生原酒 足柄若水仕込み7号」「無濾過生原酒 信州美山錦仕込み7号」
「隆」を造っているのは、神奈川県に13ある日本酒の蔵元のひとつ、川西屋酒造店です。明治30年(1897年)に創業した歴史ある蔵元で、名水と名高い丹沢山系の水と、地元の足柄地区産の酒造好適米「若水(わかみず)」を使った、「丹沢山(たんざわさん)」という銘柄で名を馳せています。
「隆」も丹沢山系の水を使っている点は「丹沢山」と同様ですが、原料米はあえて品種を固定せず、各名産地の契約田から届く良質な米を使用します。そして、タンク1本に仕込んだ酒を、調整せずに瓶詰めして出荷するのが特徴。
 裏ラベルには、酒米の誕生年(酒造年度)が書かれています。その米が酒になり、綺麗な晴着(ラベル)を貼られ、酒蔵を出るのが成人式であれば、その後、良い酒は瓶の中で人生を歩んでいきます。それぞれの飲み頃、青年期のはじける新鮮味、成人期の活き活きした充実味、熟年期の落ち着いた円熟味、晩年期の枯れた複雑味。味わいは、時間とともに色々な表情をみせます。各銘産地の契約田から届く一流酒米を使って出来あがった酒は、味わいをのがす事無く、すぐに一升瓶に詰められ大切に育てられます。人間に、同じ人がいないように、「隆」にも同じ味は、2度とありません。年により違いますし、同一の物でも飲む時期により味は成長していきます。ブレンドや調整される事の無い、1本のタンクから誕生する酒の個性や人生を楽しんでいただきたい、という思いが「隆」には込められています。さらに”隆起”という言葉があるように、毎年、前年の経験をいかして、上を目指していく挑戦の意志も込められています。毎年、毎年、積み上げた経験をいかしつつ、さらにひと工夫、ひと手間加え、その時もてる力を出しきって醸す。常に進化し”隆起”し続ける酒だからこそ、いつも新鮮な驚き、感動があるのです。
安定した酒質で人気の「丹沢山」と違い、米の品種や収穫年ごとに味わいが異なるのが「隆」の個性です。また、出荷数が極めて少ない希少な日本酒としても知られ、販売する特約店も数十店のみとなっています。
「隆」が原料米に使うのは、川西屋酒造店が契約する日本各地の最高級の酒造好適米です。地元足柄若水をはじめ、たとえば、信州長野の「美山錦」や、宮城県産「亀の尾」などの希少米。そして、最高級の酒米である「山田錦」は、阿波徳島産と播州兵庫産を仕入れています。
ただし、使う米の品種はタンクごとに異なり、1本のタンクは同一品種・同一産地の米を全量使用するというのが「隆」のこだわり。精米歩合もそれぞれで変わります。
つまり「隆」は、品種ごと、めざす酒質に適した精米歩合で磨いた米を、中硬水で仕込み、緻密な発酵管理のもとで醸されるお酒。川西屋酒造店の伝統と技術、酒造りの挑戦が凝縮された銘柄といえるでしょう。

小田原駅前 天史朗鮨

さて、お鮨であるが、小田原駅前天史朗鮨の名物は店主おまかせの「地魚握り」。今回は大学時代の友人とその奥様、娘さんと訪問であり、女性人二名は地魚鮨を注文し、我々男二人はお好みで注文することにした。

酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

おしながきを見て注目は、「庄子」「白鯛」「九絵」「生しらす」。九絵は四国高知西南部幡多地方でもあがるので数回たべている。また、今年の三月、石川小松「田がみ」でも握りで食べている。生しらすも高知では「どろめ」と呼び、美味しくいただいている。そうなると庄子と白鯛である。お店の小僧さんに「庄子とは何ですか?白鯛とは何鯛のことですか?」と聞いてみたら、「庄子は庄子」「白鯛は白鯛です。」私「・・・」聞く人を間違えた訳だが、親方、二番、三番の方は忙しく聞く余裕はなく、やむなく不本意ながらネット検索した。なんと庄子はカンパチの若魚「汐っ子」であった。天然の間八の握りは初体験となる。

庄子(汐っ子)間八の若魚

酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

かんぱちの旬は関東すなわち江戸前では小ぶりのものがとれる秋、大型は春から夏。関東ではこの江戸前、小ぶりのカンパチのことを「汐っ子」と呼ぶ。
1キロ弱の若魚のこと。秋の潮とともに回遊してくるからこの名があると思われる。
関東では、大型は伊豆諸島などに多く、東京湾内房、近海の外房、相模湾などには汐っ子が多いと聞く。
汐っ子は正真正銘の江戸前といってもいいだろう。
盛夏からとれはじめ、活魚、活け締めなどが市場で目につくようになると、秋だなと感じさせてくれるものらしい。

白鯛

酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

国内では熱帯・亜熱帯域にいるもので、スズキ目フエフキタイ科の魚になる。産地では重要な水産物。小笠原地域を圏内に持つ東京都でも比較的目にするもの。沖縄では刺身などに多用される。上品な白身でどちらかと言えば高級魚。
これは、鹿児島以南、そして小笠原を領域とする東京近辺でしか流通しない貴重な魚である。

以下の握りを賞味した。どれも鮮度抜群の地魚鮨であった。

酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

①②③
④⑤⑥
⑦⑧⑨

①庄子(汐っ子、間八若魚)
②白鯛
③九絵
④黄肌鮪
⑤〆鯖
⑥鯵
⑦隆と地魚鮨
⑧生しらす軍艦
⑨隆と地魚鮨

おしまいのページで・・・

9月22日は友人高野氏とのラグビー観戦帰りの夜遅くのちかなり訪問であったが、翌日の小田原天史朗鮨は、お昼に高野氏の奥様と娘さんの四人で訪問した。女子二名は地魚鮨のセットを頼んだが、このセットの細巻きが曲者であった。後で我々、男子も頼むことになるのだが、塩辛、塩辛軟骨、酒盗塩辛とやばやばの細巻きであった。地元の日本酒、隆とサッポロ赤星を合わせたが、酒が止まらない(笑)「いい加減にしなさい!!!」運転手の奥方に怒られました(笑)
そんなわけで香川県へ帰郷そうそう小田原土産の鈴廣生麹塩辛と讃岐塩飽本島漁師謹製あおりいか沖漬けを軍艦と握りにして楽しんだ。丸亀地物あおりいかの沖漬けのゲソにイカ墨を和えたのをにぎりにしたのは絶品であった。ではその様子でおしまいのページおわかれです。

酒と鮨の千一夜・第十六夜  ~相模の銘酒「隆」&晩夏の相模前「汐っ子」 @小田原駅前地魚鮨「天史朗鮨」~

①②③
④⑤⑥
⑦⑧⑨

①シャリにイカ墨塗り
②障泥烏賊沖漬けイカ墨和え
③障泥烏賊沖漬け下足イカ墨和え
④小田原鈴廣生麹塩辛細巻き
⑤小田原鈴廣生麹塩辛と障泥烏賊沖漬けの軍艦
⑥障泥烏賊沖漬け下足握り
⑦獺祭二割三分燗酒仕様と障泥烏賊沖漬け下足握り
⑧小田原鈴廣生麹塩辛
⑨讃岐塩飽本島漁師謹製障泥烏賊沖漬け

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日本酒ライター 髙松 巖

髙松 巖

香川県丸亀市で日本酒メインのダイニングバー「星の川」をやってます。こちらでは、季節感溢れる日本酒の魅力をお伝えできたらと思います。よろしくお願いいたします。

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