酒と鮨の千一夜・第五夜 ~ジャケ買いのすすめ⑭・ I LOVE SUSHI ~
掲載
平成三十一年三月二日土曜日午後八時高松市
「すし秀」カウンター、
世間は桃の節句一色となっていた土曜日。私も独身者ですが一般世間にもれることなく、鮨屋へくれば、「大将、明日は雛祭り、煮蛤お願い。今日は三つくらい食うよ!」などと、口走ったが、
大将曰く「すいません。本日は、お約束の桑名の蛤が入荷いたしませんでした。九十九里のものが、少しございましたが、早い段階で出てしまいました。」
私「・・・」
そうなのね。そりゃそうだ。中々、九十九里の蛤でも四国には中々入ってこない。それが、雛祭り前の土曜日に桑名の蛤が四国に入ってくること自体考えられないことであった。
大将「三月末ごろまでに何とかいたします。今日はこれで、別の貝なんぞやってください」
で、出てまいりましたのが、天吹「I LOVE SUSHI」
これが、可愛いのなんのって(笑)ああ、お味もとても美味しい。あてなしでも、くいくいいけそうです。(笑)
では、ここで、天吹「I LOVE SUSHI」の説明を記てしおきます。
詳細
蔵元 天吹酒造合資会社
蔵元所在地 佐賀県三養基郡みやき町東尾2894
アルコール分 15%
内容量 720ml
原料米 ひのひかり
精米歩合 60%
火入 火入れ
酒度 +8
酸度 1.8
酵母 月下美人酵母、いちご酵母
海外でも人気の高い九州佐賀県みやき町の日本酒蔵「天吹酒造」が醸す、上品な辛口タイプの日本酒です。
旬のお魚の旨みをさりげなく引き出してくれるやさしいコクと、酢飯のテンションに呼応する隠れたほのかな酸味が、お寿司を味わうひとときのよろこびをさらに広げてくれると好評です。
スッキリと上品で、しゃんとキレのある口当たりはとても心地よく、やさしいコクにナチュラルな酸味がきれいに溶け合います。
モダンな感覚の中にもお米から醸される日本酒ならではの穏やかで品格あるまろやかさを感じ取ることのできる、クールジャパンな日本酒です。
観音寺の鳥貝
さて、鮨ネタ。先ずは鳥貝
前々回酒と鮨の千一夜第三夜に取り上げた、「伊吹(観音寺市)の赤貝」同様に観音寺市は鳥貝の全国有数の産地である。以下香川県魚HPより抜粋。
トリガイ
殻は円形に近く殻長、殻高とも9cm程度、薄くて割れやすい二枚貝です。外面は40本あまりの溝があり、短い毛の生えた殻皮でおおわれ、淡い紅色がかっています。足は紫黒色で長く、折れ曲がって殻に入っていて、貝殻を見たことはなくても、この足の部分はにぎりずしの種としてよく知っていると思います。
水深10~30mほどの砂泥地に生息し、ヒトデなどが近寄ってくると、この長い足を利用してぴょんと飛びはねて逃れるといわれます。
時として大発生を起こしたり、貧酸素などに弱く多量に死ぬことがあって、豊凶が著しい貝です。大発生を起こすと取り合いになったり、禁止区域を操業して漁業者間で問題となったり、また、昭和40年代後半に起きた燧灘のヘドロ公害では、大量に死んだ貝を怒った漁業者が隣接県の市役所に抗議のためにばら撒いたなどの話題もある貝です。
消化管に泥を含んでいるので、普通、産地で殻をむき、足の部分を湯通ししてから流通されます。
しこしことした歯ざわりが特徴で、ほのかな甘味があります。開いてすし種に使われるほか、酢の物、からし味噌和え、刺身で食べます。
加工の盛んな観音寺の漁家では、ひもの部分も利用していて、きれいに洗って、軽くゆがき、天ぷら、わけぎ和えにします。このあたりではひもも一般の店頭に並ぶことがあるそうです。
本日、こちらすし秀の鳥貝、生です。
北海道の北寄貝
北海道では、苫小牧市が多く、平成14年に「苫小牧市の貝」にも制定されている。苫小牧市の農業水産課が全国の2015年水産統計(確定値)を基にホッキ漁を行っている北海道と青森県の漁獲量集計によると、総合で5959トンのうち、苫小牧は685トンで全体の約11.5%を占め、16年連続全国一の水揚げ量となったそうだ。その他の産地では根室の別海町が464トン、青森県の三沢市が441トンとなっている。(※苫小牧民報 1/24(火) より)
◆ホッキガイ(北寄貝)の漁獲時期と旬
ほっき貝はジェット噴射による貝けた網漁法や素潜りによって漁獲され、資源保護をしながらの漁獲で、各漁協ごとに漁期が決められ、産卵期の初夏から夏にかけては禁漁となっている。
ホッキ貝が美味しい旬は冬から春にかけてとなる。
本日は、北海道産の生北寄貝、産地は苫小牧か根室別海かと言うことになる。どちらにしても美味しくいただきました。
伊吹の赤貝(身と紐)
これは、前々回の酒と鮨の千一夜第三夜にたっぷりと記しておりますので、ご参照ください。
おしまいのページで・・・
この日のお目当ての桑名の蛤はなかったものの三月中の約束を信じ、この日はお店を後にいたしました。二月中に九十九里の煮蛤をいただいておりますので、その画像でおしまいのページといたします。