ジャケ買いのすすめ① ~キャラの巻~
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「ジャケ買い」とは、CDなどのメディア商品の購入に際し、内容を知らずにジャケットなどのパッケージデザインに好印象を受けて選ぶことから言われるようになった言葉です。日本酒の選択にも「ジャケ買い」は重要なファクターであると私は思います。
本来は、お米の種類、日本酒度(辛口、甘口)精米歩合などで自分の好みの日本酒を選ぶのが、正しい判断です。しかし、そのラベルのデザインで、日本酒の味、香りを想像してみるのもとても楽しい作業です。それが、ばっちし、自分の好み、想像と一致したときの喜びは、天にも昇る気分であります。また、逆にジャケットから造り手の意向を読み取って行くのも楽しい趣向であります。
今回は、イラストのキャラクターがとてもユニークなジャケット三本ご紹介いたします。
十九 Pecora(長野県)
美山錦100%を熟成して旨みを醸し出しています。ラベルの通りポップな旨みと香りが広がります。ちなみにPecoraは、羊と言う意味ですが、詳細は謎です。デザインは羊の恰好をしたエンジェルでしょうか?とにかく、お花に囲まれて、とても楽しいそうです。そんな気分にさせてくれる味と香りが広がります。
玉川TimeMachine1712(京都府)
江戸時代の造り方を再現した酒です。精米歩合88%、超甘口ですが、現代の吟醸タイプの酒と比べて3倍の酸、5~7倍アミノ酸の魔法で、濃厚な甘さがすっきりと切れて後に残りません。ラベルは江戸時代の酒蔵の風景ですが、その中に、顔が玉川ロゴのロボットが蔵人として紛れ込んで仕事をしています。なんともウィットがきいていますね。
山川光男 2017 ふゆ (山形県)
山川光男プロジェクト。山形正宗、楯野川、東光、男山によるプロジェクトの今期第一弾。ラベルでは、酒造道具で巧みに滑っていく迷杜氏が描かれています。穏やかな香りとフレッシュで爽やかな旨みのあと、見事なシュプールのような辛口の切れが流れて行きます。
さあ、ジャケ買い、次は「春」をテーマに選んでみたいと思います。