日本酒好きなあなたに酔い情報をお届け

MENU

酒蔵に吊るされてるあの丸い玉ってなに?

掲載

酒蔵に吊るされてるあの丸い玉ってなに?

皆さんが酒屋さんの前を通った時、軒下に吊るされている丸い玉を見たことがあると思います。でもあの玉が一体が何なのかをご存知の方は意外に少ないのではないでしょうか?私もあれを見る度に、何なんだろうとずっと疑問でした。そこで今回はあの玉についてご紹介しようと思います。

名前は「杉玉」

あの玉は、杉玉(すぎだま)もしくは酒林(さかばやし)と呼ばれています。その名の通りスギの葉っぱを原料としていて、球の中心となる針金で出来た芯にまだ青いスギの葉っぱを隙間なくつめ込んで、丸く整形することで、私たちが見るあの綺麗な球状の杉玉になります。

新酒完成の合図

では、杉玉が何のために作られるのかというと、一つには「ここは酒屋ですよ」という看板としての役割があります。そしてもう一つは、新酒が出来たことを知らせる目印としての役割があります。毎年新酒が出来る度に新しく作った青々しい杉玉を吊るすことで、新酒の完成を周知する訳です。徐々に葉っぱが枯れて茶色になることで、新酒の熟成具合が分かるといった意味合いもあるようです。

神様への感謝を伝える

今でこそ、酒屋さんのシンボルのようになっていますが、元々はお酒の神様に感謝を捧げるものだったそうです。杉玉の起源はお酒の神様として知られる大神神社のある三輪山のスギの木にあやかったとされています。また江戸時代は今のように球体ではなく、ただスギの葉っぱを箒のように束ねただけだったようです。

酒造りのシンボルマーク

杉玉は酒造りのシンボルであり、日本の歴史・文化を感じさせてくれる大切なものなんですね。普段何気なく見ていたけれど、日本酒にゆかりの深い杉玉。もし酒屋さんを訪れた際は、少しだけ杉玉を気にしてみて下さい、きっとお酒をより楽しめると思います。

酒蔵レポート
日本全国酒蔵レポート/「来楽」茨木酒造(兵庫県明石市)

「来楽」茨木酒造(兵庫県明石市)

「来楽」をかもす茨木酒造は、1848年(嘉永元年)創業。今回お話しをうかがった茨木幹人(みきひと)さんで、9代目を数えます。
日本全国酒蔵レポート/「灘菊」灘菊酒造(兵庫県姫路市)

「灘菊」灘菊酒造(兵庫県姫路市)

「灘菊」「MISA33」「蔵人」をかもす灘菊酒造は、1910年(明治43年)に川石酒類(資)として創業。2010年に100周年を迎えました。
地元の米で、水で、人で、つくる酒「賀儀屋」の蔵訪問/成龍酒造

「賀儀屋」成龍酒造(愛媛県西条市)

蔵がある西条市は、愛媛県のなかでも南に位置をし、「うちぬき」がある水の都として有名な場所。石鎚山の伏流水が吹き出すことからこの土地の水は、”打ち抜き水”と呼ばれています。
中沢酒造株式会社(神奈川県足柄上郡)

中沢酒造株式会社(神奈川県足柄上郡)

神奈川の丹沢山系の麓、松田でお酒を醸していらっしゃる中澤酒造さんにお邪魔しました。
中沢酒造株式会社(神奈川県足柄上郡)

豊島屋酒造(東京都)

東京都東村山市にある【豊島屋酒造】さんにお邪魔しました。

ライター プロフィール

白根佑一

白根佑一

フリーライター兼ブロガー。
食品系の大学を卒業し、コンビニのお弁当、おむすびのレシピやアイデアを考える商品開発職として働く。
独立後は、コンビニの商品開発経験やフードスペシャリスト、食品衛生管理者の資格を生かして食やお酒についての情報発信を行っている。
特に日本酒とワインが好きで日本全国のうまいものとお酒を飲みながら旅をするほど食と生活が一体化した生き方をしている。日本三大酒どころの広島県出身。