搾りたての日本酒を当日中に飲める「立春朝搾り」!「埼玉VS千葉」飲み比べで一人盛り上がった
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旧暦の正月・立春の日に飲むお祝いの日本酒「立春朝搾り」が2月4日、北は北海道から南は九州まで全国45蔵で展開されています。「新政」や「開華」、「司牡丹」など多くの蔵が名前を連ねる同活動は日本名門酒会の企画として1998年から始まり、年々参加蔵が増えています。
通常は一番良いできあがりの状態になってからお酒を搾るのに対し、「立春朝搾り」は2月4日に搾ると決まっているため、できあがりのピークをそこに持ってくるための絶妙な管理と調整を必要とします。杜氏によっては、「大吟醸より神経を使う」という人もいるそうです。
搾り上がったお酒はすぐに瓶詰めして当日の早朝に出荷しないといけないため、蔵元近郊の酒屋の店主らが蔵に足を運び、瓶詰めや出荷作業を手伝い、注文分のお酒を直接蔵から持ち帰えるのです。
同日は、キングショップ誠屋で「天覧山」(埼玉県)と「甲子」(千葉県・東京都)の2蔵の「立春朝搾り」を購入。お店では2種類合わせて276本を仕入れたそうで、ほとんどが予約済のため、当日完売が見込まれています。
「天覧山」五十嵐酒造は、新潟県「澤乃井」小沢酒造の杜氏として活躍した初代が独立し、1937年に埼玉県飯能市の地で酒造りを始めました。飯能の大自然「緑と清流」を活かした、軽快でキレの良いお酒が特徴です。
「甲子正宗」飯沼本家は、江戸元禄年間(1688年~1703年)に創業した300年以上の歴史を持つ酒蔵です。先祖から受け継いだ技術を活かしながらも、“時代の先を行くお酒”造りを掲げており、若い人たちにも飲んでもらえるお酒造りに力を入れています。
さっそく飲み比べてみました。搾りたて特有のフレッシュさは共通しますが、「天覧山」のキレの良い辛口の落ち着きぶりに対し、「甲子正宗」は酸があって甘口で元気いっぱいの印象です。搾りたてであるからか、より個性の違いがハッキリしているのを感じました。その日のうちに飲む搾りたての格別な一杯は、一度味わったら病みつきになるかもしれません。
<「天覧山」五十嵐酒造>
<「甲子正宗」飯沼本家>
<日本名門酒会>