秋田県横手市の酒蔵が社名「大納川」として新生!応援団長・元貴乃花親方のオリジナルブランドを発表
掲載
秋田県横手市大森町にある1914年創業の「備前酒造本店」が、社名を蔵の代表銘酒「大納川」に変更し、新体制で再出発しました。4月13日には同市にある横手セントラルホテルで事業譲渡調印式が実施され、元貴乃花親方(第65代横綱)の貴乃花光司さんの応援団長就任、新ブランド「天花」や貴乃花さんオリジナルブランド「國酒 貴乃花」が発表されました。
左から調印式に出席した新会長の住山誠一さん、応援団長の貴乃花光司さん、新社長の田中文悟さん、前社長の備前雄一さん
新社長に就任したのは、「備前酒造本店」から蔵の経営を譲渡された酒蔵再生事業を行う「BOON」(富山)社長の田中文悟さん。同日の調印式に臨んだ前社長の備前さんは、「100年を超える横手市大森町唯一の酒蔵の火を消さずに済むことに喜んでいます」と述べました。田中さんも「酒造りは街作りだと思います。地元に愛される酒蔵にしたい」と抱負を語りました。
貴乃花さんは応援団長就任の経緯について、「田中さんと住山さんとは以前から付き合いがあり、今回、絶やさないことの強さを魅せて欲しいという意味で大役を仰せつかった」と説明した。日本酒の魅力についても、「酒蔵にお邪魔して酒造りの工程見るとよく分かるんですが、職人さんの技量があって、日本酒は成り立っている。造り手と一緒になって秋田のお酒を県外だけでなく海外にも広めていきたい」と語りました。
オリジナルブランド「國酒 貴乃花」は、秋田県産・秋田酒こまちを使っており、限定販売本数1500本で「純米大吟醸 原酒 磨き四割五分」(720ml 税別8000円)と「純米大吟醸 原酒 磨き三割五分」(720ml 税別12000円)の2タイプを用意。様々な温度帯で楽しめる國酒・日本酒はすごく可能性があるものの、海外でブームと言われながらも良さが正しく伝わっていないため、伝えていくべき責任を担う意味が名前に込められています。
「非常に濃厚な味わい、かつ、薫り高く仕上がっている。何杯飲んでも飽きないし、どんな食事にも合うような味わい。とくにワイングラスで飲むと香りが反響して、余韻深く楽しめるのではないかと思います」(田中さん)。
「日本酒なんですけど、フルーティーな香りと旨味を兼ね備えている。日本の方はとくに好まれていると思いますし、海外に目を向けても愛される味になっていると思います」(貴乃花さん)。
田中さんは酒蔵を通した地域活性化を目標に掲げており、今後は新酒ができたお祭りや、蔵祭りなど、積極的に実施していく予定。「以前は酒蔵を中心に発展していた過去がある町が、酒蔵が元気を無くしたことで、商店街がシャッター通りになるなど元気を無くしているのが全国各地で見られます。各蔵は非常に良いお酒を造っていますが、それを情報発信する力がとても弱いと私自身は思っています。なので、『大納川』の中身を見せることで、一人でも多くのファンを獲得していきたいと思います」(田中さん)。
今後の目標については、売上数字が非常に重要になってくるため、今年1年で昨年の倍の売上を目指しているとのことです。同日は横手セントラルホテルにて、約300人が参加した大納川の新しい門出を祝う「大披露目会」も開催され、「天花」や「國酒 貴乃花」を始めとした同蔵の醸造酒が振る舞われました。
株式会社備前酒造本店
〒013-0521
秋田県横手市大森町大森169
TEL:0182-26-2004
FAX:0182-26-2005
公式サイト