少ない量で醸す利点を活かした上品で飲み飽きしない日本酒「亀甲花菱」清水酒造
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日本酒の生産地と聞くと、原料に由来した米が美味しく水がきれいな新潟や秋田、兵庫、福島などを思い浮かべることが多いと思います。しかし、日本酒生産量において全国でも上位に入るのが埼玉県です。
そんな埼玉県騎西町の田園地帯にあるのが、創業120年以上の歴史を持つ清水酒造。近代的な設備を揃える酒蔵が多い中、昔ながらの手造りを大切にした酒蔵です。
日本酒に限らず、物づくりにおいては大規模な近代的設備を備えることが品質を高めるという認識があります。もちろん、それは間違いないのですが、こと日本酒造りの利点としてあげられるのが、少ない量を丁寧に造る「小込み」です。
毎年行われる日本酒の新酒コンクール「全国新酒鑑評会」では、金賞を獲ることがその年の日本酒の売り上げに繋がるために特別な造りをした日本酒を出品します。ほとんどの酒蔵がレギュラー酒と呼ばれる一般販売用のお酒とは違い、少ない量で特別な造り方をしたお酒です。つまり、量が少ないほうが通常よりも多くの工程を得た酒造りを行えるという事実がここにあります。
だからこそ、昔ながらの手間ひま掛けた手造りを大切にした清水酒造は、酒質の追求に余念の無い「亀甲花菱」を醸し続けます。味わいは口に含んだ時の柔らかさ、舌に残らないキレのある旨味が特徴です。インパクのある味ではなく、毎日の食卓に出てくる料理にあわせやすい、飲み飽きしないお酒をぜひ味わって見てください。