川越市民の惜しむ声によって復活!埼玉県の小江戸鏡山酒造
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埼玉県川越市唯一の酒蔵である小江戸鏡山酒造は、2007年に生まれたばかりの酒蔵です。実は銘酒「鏡山」が生まれたのは今から100年以上前の明治8年です。しかし、「鏡山」を造っていた酒蔵が2000年に廃業してしまったのです。
これを惜しんだ川越市民の声がきっかけで、群馬県の廃業した酒蔵から酒造免許を獲得し、地元の松本醤油が水と土地を提供してくれて復活したのが小江戸鏡山酒造。通気しないようにコンクリートで覆われた酒蔵で、酒造りをしているのは杜氏の柿沼和洋さんを始めとした4人の少数精鋭です。全員が30代と若い蔵人の皆さんは、「鏡山」の伝統と歴史を受け継ぎながらも、今の時代に合ったお酒を造っています。
吟醸酒など高級なお酒以外は作業の機械化が進む現代ですが、小規模であることを強みに酒のランクに関わらず全て手作業。まずは川越市民に喜んでもらえる日本酒を造ろうと、埼玉県の酒米「さけ武蔵」をメインとした酒造りをしていて、使用量は埼玉県でも1位です。
また、最終的には「米作りからの酒造り」をすることを掲げていて、蔵人の皆さんが契約している市内の農家で田植えからやらせてもらい、米作りを学んでいます。ゆくゆくは自分達で田んぼを持って米作りを計画中です。
観光地としても人気な川越。蔵のすぐ側にあるアンテナショップでは酒の販売をしているほか、市内には鏡山を始めとした埼玉県全蔵の日本酒をきき酒できる「ききざけ処 昭和蔵」があるので、川越を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてください。