日本酒でまちおこし!埼玉県の結婚式場で「鏡山」を飲む会!
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7月8日に埼玉県東松山市にある結婚式場プリーツドットエムで、日本酒教室を開催しました。僕も2年近く日本酒教室を開催してきましたが、素敵なロケーションに、美味しい料理のフルコース、真心こもった接客の三拍子が揃った中に、小江戸鏡山酒造のお酒4種類が加わることで全く新しい科学反応が見られました。
参加者は21名。日本酒教室の定員15名を超える人数で、9割近くが地元の方々でした。「もっと地元の方にこの結婚式場を知って欲しい」というプリーツドットエムさんの要望から開催された本教室は狙い通りです。この日はすぐ近くの川越市にある小江戸鏡山酒造より、営業部長の五十嵐昭洋さんにお越し頂きました。
地元市民に愛される小江戸鏡山酒造は、なんと平成19年生まれの新しい酒蔵です。実は、銘酒『鏡山』が産まれたのは明治8年。今から100年以上前のこと。しかし、『鏡山』を造っていた酒蔵が平成12年に廃業します。これを惜しんだ川越市民が復活させようと奮起。群馬の廃業した酒造から免許を獲得し、地元の松本醤油が水と土地を提供によって小江戸鏡山酒造が創業されたのです。
酒造りをしているのは、杜氏の柿沼和洋さんをはじめとした四人の少数精鋭。全員が三十代と若い蔵人の皆さんは、『鏡山』の伝統と歴史を受け継ぐとともに、今の時代に合ったお酒を造っています。酒造りは全て手作業。小規模であることを逆に強みとして、麹造りや酒を絞る上槽など一つ一つ手間ひまかけて行います。酒造りのシーズンは24時間管理で休めない中、これは肉体的には相当に辛いことです。近代では吟醸酒など高級なお酒以外は作業の機械化が進んでいますが、ここでは酒のランクに関わらず全て手作業で行います。だからこそ「うまい酒」ができるのです。杜氏の柿沼さんは、「酒蔵が小さいことはデメリットではない。作業するにしても、片付けをするにしても隅々まで手が行き届く」と語っております。
今回の参加者はそんな小江戸鏡山酒造のお酒を知らない方が多かったのですが、皆さん「こんな美味しいお酒があったのか」と喜んでくれました。一升瓶で用意した純米酒にごり、純米吟醸生、吟醸、720mlの大吟醸の4種類のお酒はあっという間に空になる好評ぶり。皆さん、好きなお酒もそれぞれ違いました。「お酒のランクで味の好みは決まらない」というお話をした後だったのですが、実際に体験してもらえて良かったです。
五十嵐さんは自分達の酒造りについてや、今回用意したお酒の解説を終えた後も、時間一杯まで各テーブルを回っていました。円卓テーブルに座る参加者の皆さんはお互いに顔見知りではなかったのですが、終わり頃にはすっかり話が弾んで笑顔があちこちで見られました。日本酒を通じての交わりこそが醍醐味だなと強く感じました。今回の蔵元さんと結婚式場のような、今までにありそうでちょっとなかったコラボイベントを、今後も開催していければと思います。新しい広がりが生まれる手応えを感じました。