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記者が造った“地方創世の酒”「辛口産経」 産経新聞東京本社で飲んで語る「佐渡島学校蔵ナイト」が開催

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産経新聞社オリジナル純米酒「佐渡 学校蔵発 辛口産経」(以下、辛口産経)を飲みながら、新潟県佐渡島の現状と良さを知る「辛口産経を飲む! 語る! 佐渡島学校蔵ナイト」(定員60名)が1月11日、産経新聞東京本社で開催。

産経新聞社編集委員の宮本雅史さんが「島が危ない~佐渡 今そこにある危機」を、「辛口産経」が造られた「学校蔵」を運営する酒蔵・尾畑酒造専務の尾畑留美子さんが「学校蔵」の意義を語りました。

「辛口産経」誕生のきっかけ

産経新聞社オリジナル日本酒「佐渡 学校蔵発 辛口産経」

産経新聞社オリジナル酒「佐渡 学校蔵発 辛口産経」

製造2年目となる「辛口産経」は、佐渡島にある尾畑酒造が取り組む「地域おこし」を支援するための企画としてスタート。産経新聞社新潟支局の記者・市川雄二さんが同酒蔵を取材したことがきっかけでした。初年となる2016年夏、尾畑酒造の運営する廃校を酒蔵に改造した「学校蔵」で、市川さんが杜氏の指導を受けて仕込んだ約1600本(1升瓶、4合瓶合算)は、わずか10日間で完売しました。

市川さんに酒造りについて聞くと、「実際には杜氏の力が大きいです。私は一番大事な仕込みの空気を体験させてもらったという感じです。また、酒造りは準備や洗い物、片付けという地味な作業の時間が多く、でもそれがおいしい酒造りを支えていることを知りました」と、気づきがあったそうです。また、糖分の少ない辛口にするために「辛口を造るのは小手先ではなく、温度管理や水の調節など息の長い仕事なんです」と、お酒造りの大変さを語ってくれました。

記者が造った“地方創世の酒”「辛口産経」 産経新聞東京本社で飲んで語る「佐渡島学校蔵ナイト」が開催

2年目となる2017年夏は、同じ新潟支局の記者・松崎翼さんが約1800本(1升瓶、4合瓶合算)を仕込みました。世界農業遺産の地・佐渡で栽培された酒米「越淡麗
を100%使って醸し、佐渡産の杉を浸したことでさわやかな香りを持つ大辛口に仕上がっています。インパクトがありながら、口当たりが柔らかく飲みやすい、スッキリした味わいです。現在の販売ルートは、産経新聞社の子会社や産経デジタルの「産経ネットショップ」に限られています。

日本酒造りを体験できる佐渡の「学校蔵」

尾畑酒造株式会社専務の尾畑留美子さん

尾畑酒造株式会社専務の尾畑留美子さん

東京都23区の1.4倍の大きさを持つ佐渡島には、「日本で一番きれいな夕日が見られる小学校」とうたわれながら、少子化のために2010年に廃校となった旧・西三川小学校があります。尾畑酒造はこの場所を残すために酒造りの場として再生し、2014年に2番目の酒蔵として「学校蔵」の運営を開始しました。

本社は冬場に酒を仕込むため、「学校蔵」は夏場に「越淡麗」を主とした佐渡産の酒米で酒を仕込みます。佐渡島には絶滅が危惧される朱鷺(とき)が棲んでいるので、餌場である田んぼを守るために農薬・化学肥料が低く抑えられているのです。

スライドを使って「学校蔵」の説明や佐渡島の魅力を紹介する尾畑さん

スライドを使って「学校蔵」の説明や佐渡島の魅力を紹介する尾畑さん

「酒造り」「学び」「環境」「交流」の4つの柱で運営する「学校蔵」。夏に仕込みタンク1本につき3〜4人で酒造りが学べる体験学習を設け、仕込み体験希望者を人数限定で受け入れています。一週間で仕込むまでの工程を学べるため、アメリカやスペインから学びに来る人もいて人気です。

「学校蔵」が注目されると、産経新聞社を始め、様々な企業や組織とタイアップした酒造りに取り組むことに。尾畑さんは「朱鷺やお米以外でも佐渡の良さはたくさんある。それをもっと見える化したい」と言います。また、「日本の縮図」と呼ばれるほど多様な文化を持つ佐渡だからこそ、「ここから日本の未来を考えたい」と毎年特別授業を開催しています。

講師にはこれまで、藻谷浩介さん(日本総合研究所調査部主席研究員)、出口治明さん(ライフネット生命保険会長)、玄田有史さん(東京大学教授)をはじめ多くの識者が。受講者は佐渡の高校生から70歳以上の高齢者まで幅広く、その中には外国人もいます。「多様な人達が同じ空間にいることで化学反応が起き、それが佐渡の未来を変えるアクションに繋がるのを期待しています」と尾畑さんは語りました。

地方を盛り上げて行きたい産経新聞社

産経新聞社編集委員の宮本雅史さん

産経新聞社編集委員の宮本雅史さん
 
この日は、北海道や対馬など国境に接する日本の島々の現状をリポートしてきた宮本さんが、取材で訪れた佐渡島の現状を報告。土地が中国などの外国資本に買収されていることを懸念し、「地方に住む人が持つ危機感を、そこに住んでいない人が感じることは難しい。しかし、一人でも多くの方に知ってもらい、対応していかないと」と語りました。

産経新聞社が「辛口産経」を造る背景には、各地方に支局があるから。「辛口産経」に限らず、これからも「地方おこし」に取り組んでいくそうです。講演が終わった後は、用意された「辛口産経」と尾畑酒造の「真野鶴 緑紋」が参加者に振る舞われ、宮本さん、尾畑さんと交流する様子が見られました。

記者が造った“地方創世の酒”「辛口産経」 産経新聞東京本社で飲んで語る「佐渡島学校蔵ナイト」が開催

参加者からは、「普段なかなか会えない記者や蔵元のお話が聞けて貴重だった」「辛口産経はこれだけ辛いのに飲みやすくて料理とも合う」「佐渡に娘が嫁いで孫も三人いるからずっと心配している」などの声があがりました。

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産經新聞社【島を歩く酒を造る 翼の佐渡島日記①
WEB版 島を歩く 酒を造る】(1)
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ライター プロフィール

乃木章

乃木章

小説家/ライター/日本酒唎酒師/鶴ヶ島まちおこし委員会会長。
地元の酒屋さん「キングショップ誠屋」眞仁田社長との出会い日本酒を飲み始める。お酒は苦手だったのに、日本酒が好きになって以来、地元を中心に日本酒好きな人を増やそうと月1で日本酒イベントを開催している。
@Osefly

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