紗利 花楓(かえで)あきあがり 純米酒
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続々と秋のお酒が酒屋に出回り始めた今日この頃、お酒好きの皆様は各々お気に入りの日本酒に舌鼓を打っているかと思います。
かくいう私も日本酒好きの端くれとして、この時期は心が躍り何やら落ち着かず、酒屋を訪れては日本酒の瓶を抱えて帰宅し、この時期ならではの味を楽しんでいます。
さてそんな中で今回は、個人的に今年大ヒットとなった毛利酒造の「紗利」、その秋酒である「花楓(かえで)」をご紹介していきます。
紗利は今年の個人的イチオシ
今年は例年に増して「新しい日本酒にチャレンジ」した年となりました。今年出会った日本酒の中で、もっとも衝撃的で官能的なお酒だったのが「紗利 燗左紫(かんざし)」です。
寿司と江戸紫に合う燗酒という触れ込みだったのですが、燗ではなく冷で飲んだところ、「濃厚旨口」まさにこの4文字がぴったりと当てはまるお酒でした。
純米酒とは思えないそのクオリティの高さ、コスパの良さ、そしてボトルとお酒の黄味がかった美しさ。すべてに心を撃ち抜かれ、夏の時点から秋酒を今か今かと楽しみにしていたのです。
秋の紗利は優しかった
そうしてやっと手に入れた「紗利 花楓」。銀色の包装紙から取り出すと、きれいな透明のボトルからはほんのりクリーム色をしたお酒の色を覗くことができます。
グラスに注ぐとさらに色は薄まり、香りも「燗左紫」よりは薄く感じました。
一口飲んでみると、とても柔らかな口当たりで「これは甘いかな?」と思いきや後味はビリッと辛口。
あと引く米の旨みは、「これこそが紗利」といった風です。
北海道弁で言うとまさに「のまさるお酒」(そんなに飲む気はないのになぜか口に運んでしまうという意)、グラスを口に寄せる手を止めたいのに全く止まらず、四合瓶はすぐに空になりそうです。
もっとおいしく紗利 花楓を楽しむためのヒント
このお酒の柔らかさ、底なしのやさしさは多くの女性を虜にするのではないかなと感じました。
猫も杓子も吟醸酒がもてはやされる中で、日本酒業界に一石を投じる純米酒となるのではないかと個人的に期待しています。
そんな「紗利 花楓」を飲むときには、思い切って乳製品を合わせてみてください。スモークチーズでもいいですし、ハーブの入った爽やかなチーズでも美味しくいただけると思います。
「今日はいつもより酔いたい気分」、そんな時にはぜひ「紗利 花楓」を楽しんでみてください。
「紗利 花楓(かえで)あきあがり」のデータ
日本酒度+5
酸度1.8
原料米:山田錦
酵母:不明