九頭竜純米 夏しぼり
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今年の夏酒ももう終わり、来月頭からは秋酒が出てきますね。
【季節で味わう日本酒】シリーズ4本目、夏酒として最後の一本に選んだのは「黒龍酒造」の夏酒、「九頭竜純米 夏しぼり」です。
今年は例年にも増して夏酒を味わった筆者に、この夏酒はどのような感動を与えてくれるのか。そんなドキドキを胸に楽しんだ「九頭竜純米 夏しぼり」、早速レビューしていきたいと思います。
「黒龍酒造」の新たな顔
「黒龍」という銘柄は今までも聞いたことがありましたし、口にしたこともあります。しかし「九頭竜」の名は恥ずかしながら知りませんでした。
調べたところ、「黒龍酒造」の新たな顔として、平成27年に誕生した新銘柄だそうです。
「九頭竜」のレギュラー酒は燗によく合うとのことで、冷やしてこそ美味しい夏酒の実力、ますます気になりますね。
どこまでも上品な夏酒
開栓しグラスに注ぐと、写真ではわからないほどうっすらと黄みがかったお酒がお目見えしました。香りを堪能してみると、ここではりんごのようなフルーティーさを感じることができます。
香りだけなら「よくある夏酒かな?」という印象で、さして個性は見えてきません。
さて一口、と飲んでみると「とてもスムースな口あたり」で、上品な酒質を感じることができます。夏酒は舌に刺激の残るものが多い印象ですが、こちらはまったりとまろやか、香りにも独特な派手さがない為食中酒向きです。
辛口ではあるものの、パンチのあるお酒という訳ではありません。鼻からアルコールが消えゆくその瞬間まで、「日本酒の旨さ」を感じさせてくれます。
味はマスカットのようなみずみずしさを感じました。かといって今や主流の白ワイン系ともいえず、「骨太さ」も程よく残しているあたりが「さすがの黒龍酒造!」ですね。
もっとおいしく「九頭竜純米 夏しぼり」を楽しむヒント
夏酒ももう終わりの季節です。運よくまだ酒屋さんに「九頭竜純米 夏しぼり」がおいてあれば、ぜひ試してほしいのが「秋の味覚とのマリアージュ」です。
縁側に七輪を用意して、新サンマと秋ナスを焼き醤油をたらしてさぁ一口。夏の終わりを舌先で感じながら、それを「九頭竜純米 夏しぼり」で流し込む。
サンマの脂もさっぱりと中和し、ナスの渋みも旨みに変えてくれるはずです。
・「九頭竜純米 夏しぼり」のデータ
日本酒度+5
酸度1.4
原料米:五百万石
酵母:自社培養酵母