内閣総理大臣に命名された名酒「李白」を飲む。
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みなさんは若槻礼次郎という政治家をご存じでしょうか。高校生の時に日本史を専攻した方なら覚えがあると思います。激動の昭和初期に内閣総理大臣を務めた著名な政治家です。この若槻礼次郎はもともと島根県松江市出身なのですが、この若槻礼次郎が命名したお酒がこの李白です。李白とはご存じの方もいるかもしれませんが、有名な中国の詩人ですね。
日本酒「李白」のパッケージはとてもシンプル。李白と言ってもたくさんの種類がありますが、今回は純米酒を頂きました。味はとてもサラッとしています。決して味や深みが薄いのではなく、飲み口はスッキリ。ですが、後味はいやらしくない甘さを残してくれるので、飲みやすくもあり、余韻も感じられる日本酒と言ったところです。日本酒をあまり飲んだことがない方が日本酒の良さを知るには適したお酒のような気がします。テイストがスッキリな分、しっかりした、ある種、癖のあるおつまみと合せることにしました。ねぎぬたです。わかめ、ねぎ、いかげそにからし味噌をかけて食べるなかなか和テイストが強いおつまみ。個性が強いおつまみですが、李白のさらっとしながらも深みのある味がねぎぬたを品よくします。しかしながらねぎといかげそ、からしみそという主張の強い個性を邪魔することもありません。
美味しいけれど、飲んだ一口目で飽きてしまうお酒はたくさんありますが、この李白はまったくの別物。飲めば飲むほど、料理の特徴を引き立ててくれるので、料理を美味しくいただくためには重要な相棒と言えるお酒です。
李白の主張は静かなので、完全なわき役として実力を発揮してくれるお酒と言えるでしょう。