庭のうぐいす
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庭のうぐいすを造っている山口酒造は福岡県久留米市北野町に酒蔵を構えます。この北野町は合併により久留米市北野町に名前を変えましたが、元々は三井郡北野町でした。三井郡の由来は良質な三つの井戸があったからです。つまり、この地は昔からお酒造りに適した環境だったということです。そんな三井郡で山口酒造が庭のうぐいすを作り始めてから実に180年が経ちました。
「庭のうぐいす」とはなかなかお洒落な名前ですが、これが180年前に付けられたと思うと名付けた人はかなりのセンスをお持ちだと思いませんか。その名付け親は当時の当主、5代目・山口利七氏です。鶯が庭のお水を美味しそうに飲んでいた姿を見てこの名前を思い付いたそうです。(諸説あり)
山口酒造にとって庭のうぐいすは看板商品になります。「庭のうぐいすシリーズ
と言っても良いくらいたくさんの種類があります。純米吟醸にはじまり、特別純米酒、どぶろく、梅酒にスパークリング。攻めの経営を行っている酒蔵です。
今回は数ある庭のうぐいすシリーズの中で特別純米酒の庭のうぐいすを飲みました。庭のうぐいすのパッケージはうぐいすが小さく描かれているのが特徴ですが、特別純米酒は「だるま」が描かれています。
一般的に特別純米酒の条件は精米歩合60%以下で、特別な製造方法で造っていることです。庭のうぐいす(だるまラベル)は精米歩合が60%で、1~2年じっくり寝かせながら造っているそうです。
色はほのかに黄色かかっていて味はなかなかキレのある辛口です。そのため比較的、脂ののった食材とも合うと思います。冷も良いですが、燗もおすすめの飲み方です。北野の良質な水で造った庭のうぐいすをぜひ試してみて下さい。