美少女ラベルの美味しい地酒が買えるオタクな酒屋が静岡にあり!昔ながらの「鈴木酒店」には何故「萌酒」があるのか
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静岡県のとある住宅地を歩くと、ショーウィンドウからは可愛らしい2次元美少女キャラのイラストが覗ける不思議なお店が目に入ってきます。
そこはアニメやマンガのグッズを販売する“オタクショップ”かと思いきや、地元静岡の地酒を中心に販売する昭和初期から佇む酒屋です。こちらでは地酒などだけでなく、お酒のラベルが美少女キャラ・萌えキャラになっている「萌酒(もえしゅ)」も購入することができます。
昭和元年創業の「鈴木酒店」は、静岡県静岡市の繁華街から少し離れた住宅地にポツンとある小さな酒屋。三代目店主である鈴木誠さんはアニメやゲームが大好きな現役のオタクで、東京で長くIT関係やデザインの仕事をしていましたが、11年ほど前に実家に戻って家業を継ぎました。お酒の仕事や勉強をしていく中で、8年ほど前から「ここ静岡にも萌えラベルのお酒が欲しい!」と、萌えキャララベルのお酒の企画・販売を開始したといいます。
Twitterでもお酒の情報だけに留まらず“オタク”なツイート多めの鈴木さんに、扱っている「萌酒」について訊きました。
――どんな「萌酒」を扱っているのですか?
鈴木誠(以下、鈴木)
主に地元静岡の地酒を使った萌酒が多いのですが、それ以外にもとてもたくさんあるので、全部の説明をするととても話が長くなります(笑)。ただ手前味噌ですが、全国的に見てもこれだけのアイテム数を常時販売しているオタクな酒屋はほとんどないかと思います。
また、萌酒だけじゃなくグッズ類も多く置いています。それぞれにこだわりや愛着があって、日常生活で使えるような実用的なグッズを中心に作っています。
ニパ子関連商品
<萌酒・萌えグッズ等の一覧記事はこちら。オンラインショップからも購入可能>
――店内の萌酒ラベルやグッズは、自ら制作しているのですね。他社から仕入れた物もありますか?
鈴木
当店で販売中の萌酒やグッズはほとんどが、当店のオリジナル商品です。萌酒ラベルは企画立案からデザイン、パッケージングまで私がしております。グッズについても、地元の印刷所と相談をしながら私の発想で製作しています。
他社の萌酒については、私がその商品の出来やコンセプトを気に入り、当店にも卸して頂くことが可能だった場合は仕入れております。それらはSNSや口コミ、イベント等で情報を得ていたりします。
痛ちょこ
――扱っている静岡の地酒と萌酒・グッズは、どちらが多いのでしょうか?
鈴木
もちろん、静岡の地酒の方が圧倒的に多いです。県内の酒蔵が造ったお酒の中で、私がとくに気に入っているお酒やお客様に紹介したいお酒を、萌酒としてラベルを変えて販売させて頂いております。なので、萌酒は扱っている地酒のほんの一部にすぎません。
――全体の売れ行きにおいて、萌え酒はどれくらいの割合を占めていますか?
鈴木
萌酒の売れ行きは圧倒的に少ないです。私の趣味や一存の企画で萌酒を販売しておりますが、ベースは普通の酒屋です。また、地元静岡の美味しい地酒をお客様に知ってもらいたい・紹介したいと思っていますので、萌酒はその想いを乗せつつ、オタクな私なりのこだわりや愛情を注いで作っただけの、小さな試みなんです(笑)。
――実際にお客の「萌酒」に対する反響はどうでしょうか?
鈴木
地元静岡のオタク属性のお客様から徐々に口コミで広がり、直接ご来店下さったお客様や、通販で萌酒を買って下さったお客様には、笑って喜んで頂いております。同人サークルのような酒屋を心掛けていて、萌酒コーナーを見て笑って頂けるのが嬉しいことでもあります。
また、当店オリジナル商品の萌酒には静岡県の美味しい地酒や梅酒を、自信を持って使わせて頂いているので、「美味しかった!」「ラベルだけじゃなく中身も本物!」「静岡の地酒がこんなに美味しいって初めて知った」などと言って頂けることが、とてもありがたいことです。
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――店舗販売や通販以外で取り組んでいる販促活動はありますか?
鈴木
萌酒の販売ができそうな同人イベントは、タイミングが合えば出店をしています。あとは特にありません。
ただ、店舗でもツイッターでも、鈴木酒店の看板を背負いつつも、私自身がオタクであることを普通に楽しくつぶやくことで、普段から親しんでもらえたらいいなと思っています。
――最後に萌え酒の魅力を教えてください。
鈴木
こういった特殊な商品でもありますので、魅力の感じ方は人それぞれになってくるかと思いますが、美味しいお酒と共に可愛いラベルやパッケージを同時楽しめるのが萌酒の良いところかと思います。手に取るきっかけはそんなラベルからでも、中身のお酒の美味しさを知っていただけたら幸いだし、萌酒製作者達のこだわりや愛情とかまで感じ取って笑っていただけたら冥利に尽きるところです。
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