夏純吟 みいの寿CICALA(チカーラ)
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今から約15年前、私が成人したての頃は「季節ごとに違う日本酒を味わう」というのはまだ一般的ではなかったと思います。
ところがここ数年で、夏には発泡、秋にはひやおろし等、同じ銘柄でも季節ごとに全く異なる味わいを楽しめるようになってきました。
今回からシリーズとして「季節で味わう日本酒」をテーマに、「今だからこそおいしいおすすめの銘柄」をご紹介していきます。
みいの寿CICALA(チカーラ)
「みいの寿」があるのは福岡県の三井郡。大正11年創業の歴史ある酒蔵です。
しかし「みいの寿」が作り出すお酒は、その歴史の長さと真逆に「革新的」であるのが特徴で、季節ごとに変化をつけその時々でしか味わえない「旬の味」を堪能できます。
そんな「みいの寿」で作られた夏酒が「夏純吟 CICALA(チカーラ)」。CICALA(チカーラ)とは、イタリア語でセミを意味します。ラベルに描かれたセミのイラストはここから来ているんですね。
青春の香りがする「夏純吟」
グラスに注いでみると、輝くように透き通る「まっさらな」お酒であることがよくわかります。
香りはまさに「青春の夏」といった風で、酸味がふわっと鼻腔を抜けていきました。
その味わいは「青りんご」そのもの。日本酒、とくにフルーティな吟醸系においては「梨」のような香りのものはよくありますが、青りんごというのは個人的に初体験でした。
しかし甘くはなくむしろ辛口で、爽やかな酸味の後にピリッとした辛みが味を引き締めていきます。
吟醸香は昔ながらの日本酒を好む方には中々受け入れられない部分もあると思うのですが、これは辛口が心地よい為なのかとても美味しく飲むことができました。
もっと美味しく「CICALA(チカーラ)」を楽しむヒント
このお酒はとても酸味が強く、食中酒よりは「食前酒」として飲むのがおすすめです。
つまみはチーズやナッツでもよく合うでしょう。ヒラメのような淡白な刺身にクリームチーズをのせたものや、トマト・ズッキーニ等の夏野菜とも好相性だと思います。
味の濃い料理やおつまみはこの日本酒の繊細な味と香りを消してしまうので、「淡白な前菜」と共に味わってみてください。
・CICALA(チカーラ)のデータ
日本酒度+5
酸度2.0
原料米:夢一献
酵母:自家培養9号系夢酵母