日本酒が飲みたくなる、粋なおつまみレシピ9 金針菜とイカの塩炒め
掲載
旅と暮らしを料理でつなぐウェブよみもの『旅のあと ふたりのレシピ』を主宰する、旅行ライターのゆさ みずあです。 現在は、薬膳やカラーの発想を取り入れながら食卓をつくる、フードディレクターとしても活動しています。
「金針菜」という名前の野菜をご存知でしょうか? ユリ科のカンゾウ(ワスレグサ)のつぼみのことで、薬膳・漢方の世界では生薬としてもメジャーな食材です。火を通すとほんのり甘く、シャキシャキとした食感が楽しめるんですよ。今回は、金針菜と相性のよいイカを使って、かんたんにできるおつまみレシピをご紹介したいと思います。
金針菜とイカの塩炒め
冷めてもおいしいので、常備菜におすすめ
〔材料(作りやすい分量)〕
金針菜 100g
イカ 1パイ
料理酒(紹興酒でもOK) 適量
塩 ひとつまみ
ホワイトペッパー 少々
すりごま 大さじ1/2
炒りごま 小さじ1
唐辛子(乾燥・小口切り) 少々
ごま油 適量
金針菜は、下ゆですると鮮やかな緑色に
〔作り方〕
- 1.金針菜は、塩(分量外)を入れた熱湯でさっとゆがき、ざるにあげて冷ます。イカは内臓と骨をとり、身の部分の皮をむいて食べやすくカットする。
- 2.フライパンにごま油と唐辛子を熱し、中火でイカをさっと炒める。料理酒をまわしかけてアルコールをとばしたら、金針菜を加える。
- 3.塩とホワイトペッパーを加えて、手早く炒めながら味をなじませる。
- 4.3をボウルにうつし、すりごまと炒りごまを加えて、軽く混ぜ合わせる。
イカは部分ごとに食べやすくカットして
おつまみをさらにおいしく!アイディアとコツ
火を通しすぎると、金針菜はフニャフニャと柔らかく、イカはゴムのようにかたくなってしまいます。どちらも色が変わったな、と思ったら早めにボウルにうつしましょう。また、辛みを足したいときは、生の唐辛子を使ってもおいしいですよ。
料理に合わせたい日本酒
AKIRA オーガニック純米〔石川・中村酒造〕
スタイリッシュなデザインにも注目
石川県金沢市に本社をかまえ、「米・水・人」にこだわった酒造りを続ける中村酒造。代表ブランドは「日榮」ですが、契約農家とともにつくったこだわりの有機純米酒「AKIRA」をピックアップしてみました。
飲んだ瞬間に「自然派だなあ…」と思える、有機米らしい個性あふれる旨みが特徴です。酸味も適度にありますが、最初はアルコール度数が高めに感じるかもしれません。丸みのある濃厚な味わいがコクとなり、飲むほどに魅力的に変化していきます。
さいごに
薬膳では、金針菜は血の巡りをよくし、身体の余分な熱やむくみをとる食材として重宝されてきました。また、イカも同様に、血を補い、肝臓のはたらきを助けてくれるものとされています。どちらも貧血やめまい、婦人系疾患などに効果があることから、特に女性におすすめしたいレシピです。
金針菜は日本ではまだ珍しい野菜だと思いますが、生のものも少しずつ流通するようになってきました。鉄分が豊富にふくまれているだけでなく、不眠やイライラ、ストレスを解消してくれる働きまであるそう。スーパーや市場で見かけたら、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
次回もどうぞお楽しみに!