燗酒専門店「純米酒三品」で、燗酒と酒飲みにはたまらない手作り料理を楽しむ!渋谷で一人呑みをするならここ!
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今回訪れたのは、渋谷道玄坂のラブホテル街すぐそばにある「純米酒三品」。このお店が他と違うのは、燗酒専門店であること。燗酒をリーズナブルに楽しめるなんて、お店に行く前から幸せが溢れ出そうだ。さっそく、「純米酒三品」へレッツゴー!
お店に入ると、目に飛び込んでくる大量の日本酒のボトルたち。
店内はカウンター席のみで、だいたい10席ほど。客層もさまざまで、会社帰りに毎日のように寄ってくれる人や、大学生くらいの人も一人で呑みに来るそう。
純米酒三品では、オーナーの「日本酒を日常の一部として味わってほしい」という思いから、一合700円〜と親しみやすい価格設定で日本酒を提供している。お酒のメニューは置いていないが、日本酒のボトルにシールが付いていて、どのお酒がいくらかがわかるようなシステムだ。
オーナーの「グラスから升にこぼしてグイッと飲む店も多いけれど、元々はお酒は神様に捧げるもの。徳利から盃に注いでひと口ひと口大切に飲むというのが相応しいと思うんです」というこだわりから、酒器はこのような平盃を使っている。
確かに、マンガなどで盃を交わすときは、このような形の酒器を使っていた気がする。江戸時代が舞台のマンガを身近に感じられて、楽しい。
食べ物のメニューに悩んでいたら、「お腹が空くお酒にしましょうか」と、女将がお酒を選んでくれた。「日置桜 くろぼく 強力」だ。
「日置桜 くろぼく 強力」は純米酒で、日本酒度+14の辛口のお酒。くろぼくとは、火山灰が積もって出来た火山灰土のこと。作物が育ちにくい土地だけれど、そのような環境でも酒米である強力米がよく育ったから、このお酒ができたとのこと。
お燗をしてもらっている間に、お通しをいただきながらメニューを吟味する。気になるメニューはたくさんあるけれど、一人だとたくさん頼んでシェアはできない。ウンウン悩んでいたら、「ちょっとずつ盛り合わせましょうか?」と神の一声が。
「忙しいときはできないけれど、時間があるときは。こういうことができるのも、距離が近いカウンター席だからこそなんですよね」
と言いながら盛り合わせてもらったのは、「そら豆と筍のおひたし」「春菊の白和え」「せりサラダ」の三品。こんなに美味しく野菜を食べたのも久しぶりで、幸せ。
野菜の本来の苦味とマッチした味付けが、燗酒に死ぬほど合う。どんどん進む。この幸せ三種盛りを肴にちびちび呑んでいるだけでハッピーなのに、また幸せがやってきた。
「ラム餃子」が登場。本来は5個入りだけど、「餃子も、お好きな数で大丈夫ですよ。普通の餃子とラム餃子のハーフ&ハーフにされる方もいるんです。」と女将が笑いながら教えてくれた。
贅沢な餃子のハーフ&ハーフも気になるけれど、まだ気になるメニューがあったから、ここは少なめにしてもらった。
餃子のタレも変わっていて、醤油やラー油ではなく、ナンプラーとふき味噌。ちょうど一個ずつ付けて食べられる。
ラム餃子、初めて食べたけれどめちゃくちゃに美味しい…!ラムの味がしっかりと残っていて、ナンプラーとの相性が抜群。ふき味噌も美味しくて、燗酒にバッチリ合う。もう本当に、全てのメニューが酒飲みのためにあると言っても過言ではないくらい、ツボを抑えて来る。くぅ〜〜〜〜!
そして最後に頼んだのは、定番メニューの「牛すじ煮込み」。
オーナーが名古屋に縁があり、名古屋風の赤味噌を使っている。全く。最高の〆だ。お肉も大きくゴロゴロしていて、牛すじのあっさり感と味噌のまったり感がたまらない。
この頃には燗酒が空になっていた。切ない。絶対お酒に合うのに…。幸せすぎて、お酒がなくなるのがものすごく寂しい。オーナーや女将さんが言っていた「お腹が空くお酒」の意味をわかって、しっかりと味わえた一日だった。
「純米酒三品」は渋谷道玄坂にあるラブホテル街のすぐ近くにある。少し入りにくい雰囲気はあるものの、一度へ行ったら、何度も何度も行ってしまうお店になること間違いなし。
燗酒を目的に行ったものの、ご飯が美味しすぎて「胃袋が掴まれるとはこういうことか」と心から思った。掴まれまくった。毎日女将さんのご飯が食べたい。
一人でも日本酒を楽しめるお店、「純米酒三品」。一人呑みのデビューに、日本酒が好きな人同士の交流の場に、日常の一部に。ぜひ、立ち寄ってみては?