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火災からの復活!蔵元直営店「播州一献ストア」が4月4日にオープン

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兵庫県で「播州一献」を醸す山陽盃酒造の直売所が、「播州一献ストア」として2020年4月4日(土)午前11時にリニューアルオープンする。

2018年11月8日に発生した火災によって、敷地の3,000平方メートルのうち約1,500平方メートルを焼失してしまった山陽盃酒造。なかには江戸末期~明治期に建築され代々引き継がれ、県の『景観形成重要建造物』に指定された売店と母屋があった。酒蔵は古くから町の中心となっている「酒蔵通り」に面していており再建が望まれていたが、多くの方々の支援を通して外装を復元し、内装はより充実する形でオープンする。

支援者と地元への”感謝”を胸に

▲(左)専務取締役兼杜氏・壺阪雄一氏、(右)播州一献ストア店長・高原氏

火災からの復興にあたり支援や応援くださったみなさまに感謝の気持ちを込めて、より良い日本酒を届けること、地元に恩返しをすることをテーマにしてきました。みなさまと蔵との交流の場になることを願っています。店をキッカケに宍粟市に足を運んでもらえたら」と壺阪氏はオープンを前に思いを語った。

「発酵のまち・宍粟市」のPR拠点を目指して

店内には、大きく分けて3つのスペースがある。入り口をはいってすぐに売店、中ほどにはテイスティングバー、そして一番奥にカフェスペースだ。

<売店のみどころ>

「播州一献」商品やオリジナルグッズだけでなく、発酵のまち「宍粟市」の発酵文化を発信できる「発酵セレクトショップ」への進化を目指すという。

かつての宍粟市--そのなかでも特に酒蔵がある旧城下町・山崎町は、かつて高瀬舟によって米や材木を運んでいた頃の拠点となった場所だ。黒田官兵衛が秀吉からはじめて1万石の知行地を与えられた地でもある。そのため古くから「播州藍染め」や「漬物」「醤油」「味噌」などの発酵食品が豊かな「発酵のまち」だった。山々に囲まれているため、良質な土が存在し焼物の文化もある。

また吹き抜け部分を見上げると、焼け残った梁や柱を見ることができる。これまでの歴史に加え、火災の歴史を後世に伝えるモニュメントとして利用されている。

<テイスティングバー>

店内中央にはスタンディングのカウンターが設けられており、「播州一献」のテイスティングができる。有料、無料と2種類用意される。気に入ったものは売店で購入可能。

<カフェスペース>

地元・兵庫県宍粟市音水(おんずい)産の樹齢250年のヒノキを使用した、一枚板の大型のテーブルと、8脚の椅子が置かれる。壁の一部には淡路島の土を使用した版築塗りをあしらわれ、兵庫県産に囲まれた落ち着いた空間が広がる。宍粟市のハーブティや「播州一献」大吟醸を使ったケーキなどが提供される予定とのこと。日本酒を飲むことができない人や子供連れでも楽しめる空間になっている。タイミングによっては窓の外に酒づくりの様子を見ることができるかもしれない。

火災直後の様子

(2018年11月当時)

なお、オープン当日は新型コロナウイルス感染症対策のためオープニングイベント等はせず、通常営業をおこなう見込みだ。

蔵元直営店「播州一献ストア」情報

  • ■営業時間  11:00~16:30
  • ■定休日  無し(1月1~4日休業予定)
  • ■住所  兵庫県宍粟市山崎町山崎28 山陽盃酒造内
  • ■駐車場 有り。さつき通り(酒蔵通り)沿い倉庫前に数台分
  • ■アクセス 姫路駅、三宮駅、播磨新宮駅から山崎バス停下車後、徒歩7分
  • ■TEL  0790-62-1010(事務所)
  • ■SNS  Instagram、facebook開設準備中

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ライター プロフィール

日本酒ライター 友美

関友美

日本酒ライター/コラムニスト/唎酒師/フリーランス女将/蔵人
「とっておきの1本をみつける感動を多くの人に」という想いのもと、日本酒の魅力を発信するさまざまな活動をおこなっています。 全国の酒蔵を巡り取材をしWebや雑誌への記事執筆、カルチャースクールのセミナーや講演、酒蔵での酒づくり、各地の酒場での女将業など、場所と手段を超えて日本酒のおいしさと、地域文化の魅力を伝えています。北海道出身。東京と兵庫の二拠点生活中。
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