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1,919点の日本酒が集結!『SAKE COMPETITION2019』世界一美味しい日本酒を決める品評会、審査会が開催されました。

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世界最多出品酒数を誇る世界一おいしい市販日本酒を決める品評会「SAKE COMPETITION 2019」の審査が5月14日から開催され、1,919点の日本酒が集結。国内から413蔵、海外から6か国13蔵28銘柄が出品された。

本品評会は「ブランドによらず消費者が本当に美味しい日本酒にもっと巡り会えるよう、新しい基準を示したい」という理念のもとに、2012年からスタートした。そのため、審査対象は市販日本酒のみとなっており、審査方法は、完全に銘柄を隠し、日本酒の酒質のみで競うことを徹底しているため、ブランドや銘柄に左右されることなく、どんな銘柄でも1位をとるチャンスがある公平な品評会となっている。

  • 「純米酒部門」
  • 「純米吟醸部門」
  • 「純米大吟醸部門」
  • 「吟醸部門」
  • 「Super Premium部門」
  • 「スパークリング部門」
  • 「海外出品酒部門」

という計7部門での審査がおこなわれた。

完全ブラインドの厳正な審査

審査は予審、決審と2日にわけて開催。完全ブラインド、並び順もパソコンでシャッフルという厳正な環境下、利きじょこに注いで5点法で審査。

  • [5点法による審査基準の詳細]
    1 香味の調和や特徴が清酒の品格及び飲用特性から特に良好である
    2 香味の調和や特徴が清酒の品格及び飲用特性から良好である
    3 香味の調和や特徴が清酒の品格及び飲用特性から普通(平均的)である
    4 1,2,3以外のものでやや難があるもの
    5 1,2,3以外のもので難があるもの

 

  • [審査用語に対する共通認識]
    「香味」とは、上立香及び香、味、後味を指すものとする。
    「香味の調和」とは、上立香及び香、味、後味の個別の調和と全体の調和を指す。
    「香味の特徴」とは、原料米品種、酵母の種類や製造に由来する個性的な香味ではあるが、難点でないものを指す(濃醇な味や爽やかな酸味、メロン、グリーンアップル様の香りなど)。
  • 「特徴」は、清酒の多様化及び新たな醸造技術の萌芽と育成を促すため取り入れる。
    「清酒の品格」とは、清酒が備えるべき優れた品質要件を指す(香りの上品さや優雅さ、味のふくらみ、なめらかさ、後味など)。

品質は向上している?困難を強いられた年だった?審査員が語る今回の審査について

技術センターの先生がた、日本酒の蔵元をはじめ、業界から選りすぐりの審査員48名が予審を、52名が決審を担当した。その中の一部審査員から、今回の審査について話を聞いた。


株式会社せんきん 薄井一樹氏

「SAKE COMPETITION8年目にして今回はじめて審査を担当したが、かなりレベルが高いと感じた。ただし良いものとオフフレーバー※が出ているものとで品質の差はハッキリ分かれている。醸造家が言う”オフフレーバー”は時に飲み手にとって良しとする場合もあるが、今回は品評会なので正当に欠点として扱わせてもらった。」

  • ※オフフレーバー・・・食品成分の化学変化や,外部からの物質混入によって食品の品質が劣化して二次的に生じる異臭、変質臭、悪変臭などを指す。醸造上の欠点。

株式会社新澤醸造店 新澤厳夫氏

「年々品質が向上している。ただ若い醸造家の挑戦も増えているせいか、純米大吟醸でムレ香を感じるものなど、単純な醸造上の欠点が目立つ酒もある。予審では明暗が分かれ判断が容易だろうが、決審はかなりの混戦が見込まれる。」

  • ※ムレ香・・・オフフレーバーの一種で、イソバレルアルデヒド臭。生酒を常温で貯蔵した場合に生じる刺激的なにおい。また老香の構成成分。(出典:独立行政法人酒類総合研究所)

福島県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター 鈴木 賢二氏


「毎年レベルが上がってきている。味や香りなど何かに突出したものよりもバランスがいいものが多かった。低温貯蔵できるお酒が増えているのもいいことだろう。」

Sake World Inc ジョン・ゴントナー氏


「全体の味わいとして、落ち着きがあり、まとまりがよいものが多かった。」

広島県立総合技術研究所 食品工業技術センター 大土井律之氏

「純米吟醸酒の香りが抑えられて、主張しすぎない食事と合わせるのに良好なものが多かった。本品評会はすべて市販酒、ということで食中酒としての良さを重視し、幅広く良いものを紹介できる機会にすべきだと思う。」

株式会社はせがわ酒店 長谷川浩一氏

「昨年は米の出来が良くなくて、とても難しい年だったと思う。純米吟醸は品質が上がる一方で、特徴がなくなってきているとも言える。その点スパークリングについてはまだ発展途上で、酒ごとの違いが顕著だ。awa酒協会がけん引して品質向上を願う。日本酒全体の市場は落ち着いてきているので、輸出も含めた広い視野で動向を考えていかなければならないだろう。」

中田英寿氏

「Super Premiumという、年に1度しか造らない、一発勝負の酒が集まる部門の審査を担当したが、なかなか厳しい状況が感じ取られた。今までは”日本酒”というだけで目新しさを感じてもらえたが、見る目が厳しくなっている。海外を中心に高価格帯の商品が売れるようになった今、そこに見合ったクオリティを求められている。精米や製法など蔵の個性派はさまざまだが、味としてどこまで伸ばしていけるかが課題だ。」

 

こうして多くの審査員の目と舌によって5月14日(火)に予審会、5月16日(木)に決審会と、厳正に審査されたのち、6月10日(月)ザ・ペニンシュラン東京での表彰式が予定されている。表彰式後に開催される授賞パーティーは一般来場者も参加可能で、ブッフェスタイルによるSAKECOMPETITION2019の100種類を超える上位入賞酒に、全国より集められた様々な酒類の日本酒、日本酒に合わせたザ・ペニンシュラ東京オリジナル料理を楽しめる形式になっている。今後の日本酒業界を背負っていくべき酒の発表という輝かしい場面に、あなたも立ち会って、味わってみてはいかがだろうか。

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ライター プロフィール

日本酒ライター 友美

友美

日本酒ライター/コラムニスト/唎酒師/フリーランス女将/蔵人
日本酒アドバイザーや飲食店勤務を経て、現在は「とっておきの1本をみつける感動を多くの人に」という想いのもと、日本酒の持つ味わい、文化、食事との相性、風土、歴史、人情など様々な日本酒の楽しみ方を提供。記事の執筆、イベントやセミナー講師および主催、日本酒専門店の女将としての接客業務など多角的な活動を通じて、日本酒のおいしさと日本文化の豊かさを伝えている。現在兵庫県の山陽盃酒造にて蔵人として酒づくり中。
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