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日本酒、茶…日本文化を世界へと!日本とメキシコの架け橋・中村典嗣【みんなの日本酒】

掲載

日本文化を世界へと!日本とメキシコの架け橋

中村 典嗣(なかむら のりつぐ)

職業:酒の運び屋(サービス業)

誕生日:8月27日

おうち:東京渋谷区

出身:神奈川県川崎市

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日本酒のDNA~好きになったきっかけ

家業である自動車整備に従事していた20歳の頃。アルコール飲料が全般的に嫌いだったけど、やがてビールがおいしく感じてきて苦手意識を払しょくしました。

ある日、元住吉の焼き鳥屋で「酔鯨」を飲んであまりのおいしさにびっくり!それからは週3日その店に通って、「酔鯨」を飲み干したり、「加賀鳶」を飲んだり。それから洋酒にも凝ってきてバーテンを志しました

22歳のときに家業をやめて、いざ六本木の大箱飲食店(レストランとバー併設)で働くと、配属されたのはホール業務。「いつかはバーに」と思いつつも、周りが適性を見抜いたのか、それから利尻島のホテル、和食居酒屋など業態は変わりながらも、結果的に17年間の飲食経験のほとんどをホール業務に従事することになりました。


青山にあるフレンチレストランのマネージャーをしていた頃、「ひと通りの酒類を扱ったな」という満足感とともに振り返り、「やっぱり日本酒を扱いたい」と原点に戻ることを決め、居酒屋の店長へと転職。そこで想いを共にする酒屋や酒蔵と出会いをとおして学びを深めました。自分のこだわりは持ちながらも「お客様が求める日本酒」「日本酒を好きになる提供」を心掛けるというお客様目線のスタイルはどこにいても変わりません。独学で英語・スペイン語を身につけたおかげで海外から訪れる人も多く、国内外さまざまな出会いがあり、現在に至ります。

メキシコへの日本酒、茶、酒器…などの輸出やSAKE醸造所(メキシコ人だけで清酒づくりをしている)へのサポート業務、ヨーロッパやアジアに対しての日本酒輸出業務など幅広くニーズに応える形で仕事を手掛けています。

おうちの日本酒

自家熟成の「龍勢」など

昭和後期から平和初期の「宝寿」大吟醸、「龍勢」蔵生原酒や純米大吟醸など。段ボールには「リッツ・カールトンPB龍勢 純米大吟醸」やメキシコの「NAMI」が入っています。

熟成「ワンカップ大関」

2006年、利き酒師の資格を取得したときに「オフフレーバー※」の講義をした先生の話がキッカケ。「東京と大阪とを往復しています。どちらでも「ワンカップ大関」を買って、片方は車内で飲み、片方は帰宅したら家のキッチンの下に入れておきます。みなさんも帰り道にワンカップ大関を買って、10年後に飲んでみてください。驚くほどおいしいから」と。聞いてさっそく「ワンカップ大関」買って帰りました。以来いつか飲む楽しみのため、お酒をコツコツと自家熟成をしています。

 

※オフフレーバー=人間はその食品の「通常のにおい」をイメージとして捉えているが、本来食品にない、あるいは通常感じられないにおい(異臭)のことを「オフフレーバー」と呼ぶ。

日本酒のおとも

6Pチーズ(スモーク)

うちのじいちゃんが昔から晩酌に食べてたせいなのか、なんとなく家に常備しています。スモークが特によくて、古酒を飲む時には大きめにかじって、新酒なら小さくかじって調整。さけるチーズもわりといい。

死ぬ前にのみたいあなたの1本

「喜久酔 特別本醸造」

今後よほどのことがない限り変わらないだろう、永遠の「自分の真ん中にあるお酒」「喜久酔」より甘いとか辛いとか、酒をテイスティングしたり考慮するときのものさしにしている存在です。

尊敬する人から教わり一緒に飲んだ、思い入れの強いお酒。迷った時の心のよりどころでもあります。

お酒が飲みたくなる一冊

J・G・バラード 「結晶世界」

世界中のあらゆるものが結晶化してしまう世界が描かかれたディストピア/SF小説。おどろおどろしいけど限りなく美しい独特の世界観が好きで、いつも旅に出る時には持って、ひとりでホテルに佇む時に読んだり。どのページから読んでも没入できます。リセットしたいときにはぴったり。「喜久酔 特別本醸造」が一緒にあると最高。

あなたの愛用品

駒ひろ先生の酒器

造形や色、酒器そのものが気に入っていることと、先生の人柄が好きです。焼き物は、作り手の人となりが出る気がしていて。永遠の少女というか、ころころと笑う天真爛漫さが可愛らしいです。いつか自分の店を出した時に使いたいから、いくつか手元に置いています。

これから欲しいもの・やりたいこと

農業とメスカル蒸留

数年前から、メキシコのSAKE醸造所に関わる仕事をしています。彼らが自国はもちろんのこと、日本にも敬意を表しながらSAKEをつくる姿を見て、日本でアガベ(リュウゼツラン)※を育てて、メスカル※をつくることを思い立ちました。日本人との性質の違いはあるものの、メキシコのみんなは明るくて気がよく大切な仲間。「俺がやらずに誰がやる」と思っています。原料生産にめどが立ち次第、免許取得予定です。

 

※アガベ(リュウゼツラン)=メキシコなど米国南西部と中南米の熱帯域に自生するリュウゼツラン属(竜舌蘭)の単子葉植物。100種類ほど存在する。サボテンやアロエと形は似ている。テキーラの原料として有名で、他にはアガベシロップも人気で、繊維は建築材として使用されてきた。

※メスカル=テキーラ同様、アガベを原料として造られる蒸留酒。メスカルは「テキーラの母」とも呼ばれ歴史が古い。シャンパーニュ地方のシャンパンのように「テキーラ」はメキシコのハリスコ州にあるテキーラ地域で造られブルーアガベ種を原料とした物でなければならない。対して「メスカル」の原産地呼称はメキシコ9州と広範囲にわたり、原料も52品種のアガベが使用できる。

<取材後記>

正直、取材するのも照れ臭いくらいの大親友です。だけど新たに知ったことも多く、改めて良い機会になりました。彼は普段から出汁をひき、いちからラーメンを作ったり、お茶を焙煎したり、一回分ずつネギを冷凍しておくなど「丁寧な暮らし」を体現する人。だからこそ意外な話も聞けて、彼自身が守る世界観を垣間見たようで楽しかったです。ひと言でいえば底知れぬオタク。メスカルたのしみ!(関)

酒蔵レポート
日本全国酒蔵レポート/「来楽」茨木酒造(兵庫県明石市)

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蔵がある西条市は、愛媛県のなかでも南に位置をし、「うちぬき」がある水の都として有名な場所。石鎚山の伏流水が吹き出すことからこの土地の水は、”打ち抜き水”と呼ばれています。
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豊島屋酒造(東京都)

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ライター プロフィール

日本酒ライター 友美

友美

日本酒ライター/コラムニスト/唎酒師/フリーランス女将/蔵人
「とっておきの1本をみつける感動を多くの人に」という想いのもと、日本酒の魅力を発信するさまざまな活動をおこなっています。 全国の酒蔵を巡り取材をしWebや雑誌への記事執筆、カルチャースクールのセミナーや講演、酒蔵での酒づくり、各地の酒場での女将業など、場所と手段を超えて日本酒のおいしさと、地域文化の魅力を伝えています。北海道出身。東京と兵庫の二拠点生活中。
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