蔵元紀行 四国~愛媛県~より 松山三井・しずく姫
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明治37年に、初代武田近平氏が、現在の地(愛媛県東予市三芳)に創業された蔵元です。
代表銘柄の一つ『日本心・やまとごころ』の名前の由来は、 ちょうどその頃は日露戦争のさなか、心一つにして勝利を願う日本人の熱い心「やまと魂」と静かに、移りゆく四季の中で培われてきた日本人の繊細な感性を表して名付けられたとの事です。
蔵では、酒米は、兵庫県産山田錦、愛媛県産松山三井、しずく媛を使われていらっしゃるとのこと。
仕込み水は、石鎚山系の伏流水を使われています。
杜氏は、西宇和郡伊方杜氏の上田氏に師事をされ、3年前から、原蔵元のご子息の武田昇三氏が造りを任されお酒を醸されています。
今年、造り三期目にして、平成26酒造年度 全国新酒鑑評会にて、入賞を受賞されました。
武田氏が、目指されているお酒の資質は、旨味のあるお酒。
中でも、県産の松山三井の酒米を使われてのお酒造りを、主軸とされています。
武田氏と『日本心 純米大吟醸』
日本酒度 +1.5
酸度 1.5
原料米 山田錦
精米歩合 40%
アルコール分 15~16%
冷やで呑むのも美味しいですが、冷蔵庫から出して器につぎ、暫く間、器の中で空気と触れ合うと、またお酒の甘み、旨味が増して美味しくなるお酒です。
夏酒の季節になりましたので、ちょうどこちらも発売になりました。
もう一つの銘柄
『媛一会 夏酒さらさら無ろ過生原酒』
日本酒度 -2.0
酸度 2.0
原料米 松山三井
精米歩合 60%
アルコール分 15.5
2010年より新ブランド名として主に県外にて発売されています。
青のボトルは、目で見ても、夏の清涼感を感じられる物です。
こちらは、冷やしてもお米の旨味が、ちゃんとわかるお酒でした。
それは、松山三井の米の特質でしょうか?
松山三井の特徴。
大粒で、精米機にかけたときにも、砕けにくく、精米歩合を極限までに高められるお米。
旨味が、わかる酒米です。
杜氏も、このお米か好きで、お酒を醸されているとのことです。
自分の、好きな酒米を用い入り、お酒を醸す。 その思いがこもったお酒をいただけるのは、嬉しいものです。
前出の、媛一会は小槽で搾られています。
ひとつひとつ、袋にもろみを入れ手作業で中に積み上げゆっくり搾りあげていくそうです。
お話をお聞きした後に、蔵の中を見学させていただきました。
放冷気 蒸し上がった米をこの機械を通ってほぐされます。
日本酒好きなひとなら、だれでもご存じの薮田の絞り機。
正式名称は、薮田式濾過圧縮機。空気圧搾機構付横型プレス機械です。搾り終わると板の間に粕が残ります。それが、俗に言う板粕です。
造りの時期を外しての、蔵訪問になってしまったので写真が少なくなってしまいました。
関東には、毎年、愛媛県の蔵元が集まり愛媛の酒の会が開催されます。
今年も、7月に開催される予定です。
美味しい愛媛の、お酒と美味しい肴いただきにきませんか?
詳しくは、愛媛県酒造組合のHPにて確認をお願いします。
武田酒造さんの蔵見学も、事前に電話等にて連絡を頂いければ出来るとの事です。
詳しくはHPにて、確認をしていただけます様お願いします。