SAKE CONPETITION 2016 授賞式 <前編>
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第1位に輝くのはどの日本酒?
今年で5回目となるSAKE CONPETITION。
出品数は、純米酒で401点、純米吟醸酒で466点、純米大吟醸酒で356点、吟醸酒で180点。そして、今回から初のカテゴリーとなるSuperPremium部門には56点が出品されました。海外からも21点出されているのを見ると、日本酒業界の広がりを感じます。
その各部門のトップに輝くのは、とても名誉なことであり、蔵の自信にも繋がることでしょう。蔵元だけでなく、日本酒ファンとしてもどのお酒が上位にくい込むのかと、興味津々。
会場内は、緊張する蔵元たちとワクワクしている一般参加者、そして真剣な面持ちのメディアや関係者で溢れかえっていました。
アナウンサー馬場さんの司会のもと、SAKE CONPETITIONが開幕。
純米酒部門
まずは純米酒部門の発表です。
第1位に輝いたのは…..新澤醸造店の「あたごのまつ 特別純米」
会場から「おぉぉぉおお!」と声が上がります。
リーデルのトロフィーと、副賞を授与。なんと副賞は岡山県産の酒米「雄町」タンク1本分です。
会場から笑いが漏れ、一気に和やかな雰囲気に。
新澤醸造店は宮城県の蔵。震災後からの復活は大変だったことでしょう。「同業者も含めて、周りの助けでここまで続けられました。」とのこと。呑んでくれる人の事を思って造っていたと仰っていました。
第2位は、松崎酒造店の「廣戸川 特別純米」
第3位は、榎酒造の「華鳩 杜氏自ら育てた米で醸した特別純米」
という結果になりました。ちなみに、第4位に、新澤醸造店の「あたごのまつ 特別純米 ひより」が入賞しているのを見ると、新澤醸造店の仕上がりの良さが伺えます。
純米吟醸部門
次は、純米吟醸部門。
一番出品数が多い部門で第1位となったのは、こちらも宮城県の蔵。仙台伊澤家勝山酒造の「勝山 純米吟醸 献」。勝山は、なんと2年連続での受賞。これは蔵の努力の賜物でしょう。
「酒造りはチームワーク。蔵人たちと上手くコミュニケーションを取りながら造っています。」と蔵元。チームワークの良さがこういう結果を生み出したのですね。蔵元がタキシードを着てきたあたりも、気持ちが込められている現れでしょう。
リーデルのトロフィーはそれぞれの部門で違う形のようです。こちらの副賞は、兵庫県産の山田錦タンク1本分。
第2位は外池酒造店の「望bo:純米吟醸 瓶燗火入れ」
第3位は澄川酒造場の「東洋美人 純米吟醸50」
でした。
純米大吟醸部門
純米大吟醸部門の第1位になったのは、茨城県の蔵。愛友酒造の「愛友 純米大吟醸」です。
なんと、蔵元が間に合わないという事態に、急遽代理人が授与。
トロフィーと、兵庫県産特A地区の山田錦という素晴らしい副賞を、あたたかい拍手の中受け取っていました。
「愛友酒造さんは、杜氏がとても人当たりが良い人。彼中心に、とても柔らかい雰囲気で酒造りが行われています。」とコメントしていました。
第2位は、司牡丹酒造の「司牡丹 槽掛け滴酒 純米大吟醸 原酒」
第3位は、鶴乃江酒造の「会津中将 純米大吟醸 特醸酒」
という結果に。
吟醸酒部門
吟醸酒部門の第1位は、兵庫県の此の友酒造「但馬 大吟醸」
副賞が、リーデルグラス100客というアナウンスに、どよめきが。吟醸酒を呑むのに相応しいグラス、しかも100客となるとそれは会場中が驚きます。
第2位は、白菊酒造の「白菊 全国新酒鑑評会金賞受賞酒 大吟醸原酒」
第3位は、山梨銘醸の「七賢 鑑評会出品酒 大吟醸」
でした。
関係者も蔵元も一体となって盛り上がった授賞式も終盤に近づいてきました。
残す部門もあと僅か。どの蔵が受賞するのかと期待が高まります。
→後編へ続く!
(文 酒匠・料理研究家 まゆみ)