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お燗番が語る、日本酒と料理のマリアージュ。飲むタイミングでより美味しくする方法とは

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お燗番が語る、日本酒と料理のマリアージュ。飲むタイミングでより美味しくする方法とは

皆さんは料理と日本酒を合わせる時、どのようなタイミングで日本酒をお飲みになりますか?
好きな人ほど日本酒の温度や使用する酒器、合わせるおつまみなど様々なこだわりがあるかと思いますが、実はお酒を飲むタイミングでもまた味わいは大きく変化します。
違うお酒で飲み比べや温度を変えて飲み比べ、つまみを変えて飲んだりと様々な楽しみ方がありますがもっと深掘りして僕はお客様にご提供する際に
『まずはお料理を食べて、飲み込む瞬間にお酒を流し込んでください。』
と伝えています。
何故かと言いますと、、、
人間はほとんど香りで味わいを感じているからです。
具体的には、食べ物などを飲み込む瞬間の喉から鼻に抜けて行く戻り香(レトロネーザル)によるもの。
この戻り香にお酒を合わせているのです。
実は、『味わい』とは2割が味覚、8割が嗅覚から感じ取っているもの。
その証拠に、鼻をつまんで食べると苦手な食べ物でも食べられるとよく言いますよね?
僕も小さい頃、苦手な食べ物を食べる時に両親に『鼻をつまんで食べろ』とよく言われました。
体験したことがある方なら、どれくらい嗅覚が『味』に影響しているのかわかると思います。
しかし、お客様でもおつまみに合わせてお酒を選ぶ方はたくさん見受けられますが、料理を飲み込むタイミングでお酒を飲む方は少ないのではないでしょうか?

『味』の8割が嗅覚で感じる戻り香によるものであるならば、味わいを一番感じる瞬間は飲み込むタイミング!!

さらに、日本酒の味わいは口の中での温度変化や唾液の酵素とも反応して、さらに複雑になります。
これにより、飲む前よりも飲んだ後の戻り香の方がより鮮明に味わいを感じます。
人間は犬などの動物のように鼻から直接感じ取る臭い(オルソネーザル)よりも戻り香(レトロネーザル)を感じとる受容体が発達しているのです。

ですから、日本酒をマリアージュさせるなら料理を飲み込む時に、日本酒をクイッと流しみ、戻り香で合わせて楽しむことがより美味しく感じる方法だと言う訳です。
よく言う 余韻を楽しむとはこのようなことを言います。
論より証拠!!まずは、お試しに・・・
わかりやすい組み合わせとして、イカの塩辛をご用意下さい。
できれば化学調味料を使用していないものが良いでしょう。

合わせるお酒は『神亀 ひこ孫 純米』。

お燗番が語る、日本酒と料理のマリアージュ。飲むタイミングでより美味しくする方法とは

別銘柄でも構いませんが今回は味の濃い料理と合わせるので、流行りの華やかな香りのお酒より香りが穏やかで、熟成した純米酒がオススメです。
身体にも優しいですからね。

最大限に旨味を引き出すためにお酒をちろりや徳利に注いで、湯煎でじっくり温めます。

約50度まで温めたら酒器にゆっくり注いで、塩辛と合わせてみて下さい。

旨味が凝縮された塩辛を飲み込むタイミングでお酒を流し込む。
芳醇な戻り香に、思わず「ぷはーっ」と言いたくなるくらい素晴らしい体験が出来ると思います。

実際に僕もまだ日本酒を覚えたての頃に、この組み合わせで今までイメージで捉えていたものがはっきりと相性の良さを感じる事が出来るようになりました。

また、自分にとって日本酒は「香りが良い」「飲みやすい」くらいに感じていたものが初めて、日本酒は「美味しい」と感じるきっかけにもなりました。

これはもちろん料理とお酒を美味しくする為の一例に過ぎません。
ですが、1番マリアージュの素晴らしさが伝わりやすい飲み方だと思います。

日本酒には様々な愉しみ方があると思いますが
『日本酒は嗜好品ですから・・・』。

この一言で片付けてしまうのは実にもったいないです。
是非これを機会に、お気に入りのお酒とおつまみで試してみてはいかがでしょうか。

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ライター プロフィール

大森 運大

大森 運大(おおもり かずひろ)

唎酒師、焼酎唎酒師。お燗番としてお燗の付け方や料理とお酒のペアリング、自家熟成などにこだわり、凝り固まりすぎた日本酒の嗜みの幅をより広げるために日々奮闘中。現在は、『ガラリ 青山本店』に勤務。

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