静岡県浜松市にある星野リゾート「界 遠州」は浜名湖のほとりに位置する温泉街、舘山寺温泉にあります。
舘山寺(かんざんじ)温泉は開湯1958年と歴史は浅いながらも、「病に効く温泉名湯ランキング」でベスト3に入るほど泉質に定評のある温泉だそうで、静岡の東部には有名な熱海や伊豆、伊東温泉がありますが、古くから遠州と呼ばれるこちらのエリアも愛知県からのアクセスがよいために多くの観光客で賑わっています。都内からのアクセスは車で3時間程度、新幹線では1時間30分ほどの距離。
2013年にオープンしたばかりの「界 遠州」。星野リゾートが介入する前は66室ある団体客向けの高級温泉旅館だったようで、現在では全33室となっています。
客室は黒を基調としたモダンな造り。
大きな窓一面からは雄大な浜名湖が見渡せます。
静岡の名産といえばお茶ですが、掛川特産のお茶を生地に練り込んだ「掛川まんじゅう」が部屋で楽しめます。蒸し器で蒸すとさらにおいしくなります。
のんびりとできる開放感のある温泉は静岡ならではの「茶葉入浴」が楽しめます。
また大きな桶の露天風呂にザブーンと浸かれば最高のひとときが過ごせます。
この地域は「遠州のからっ風」と呼ばれるほど強く乾いた風が吹くのですが、そんな風も気持いいと感じられるくらい身体が温まります。
売店に飾られていた「日本酒フルートグラス」が気になりました。
木で作られたグラスは見た目の美しさもさることながら、持つととても軽やかで、
このグラスで酒を飲んでみたくなりました。ただ値段は少々お高め。
そして夕食へ。
日本酒のラインナップは地酒中心で杉井酒造の「杉錦」、駿河酒造場「天虹」、「萩錦」など。まずは英君酒造の「英君 燗純米」をぬる燗で。
八寸
蟹と菊花の砧焼き
フォアグラ干し柿
寄せ豆腐 春菊味噌 八方だし
小松菜と焼き椎茸のおひたし
鴨燻製とりんごの串
鮭せんべい アーモンド
ずいきの土佐和え
くずし茄子 とんぶり 飛び子
お椀
南京のすり流し
大根の揚げだしにズワイガニ、絹さやがのっています。
お造り
かんぱち
しまあじ
伊勢海老
土佐醤油かレモン塩でさっぱりと。
掛川、土井酒造場の「開運 純米吟醸」。
揚げもの
ホタテ進上の蓑揚げと野菜天ぷら
志太泉「純米吟醸 播州山田錦」。
志太泉は藤枝市の酒蔵。
冷酒を注文すると、種類の違う能作の酒器で出してくれます。
蓋物
なすと鶏そぼろの博多蒸し
台のものは「うなぎの共だれ焼き」、「白焼き」「牛肉のステーキ」の3種類のうちから選べます。浜松といえばうなぎ、ということでうなぎの白焼きをセレクト。
うなぎはもちろん、遠州灘で水揚げされる「とらふぐ」も有名で国内屈指の漁獲量だそう。プランによっては「ふぐづくし会席」や「ふぐうな会席」などもあるので地物をとことん楽しみたいならこちらのプランがおすすめ。
志太泉「特別本醸造生原酒」。
甘味は5種からチョイス。
緑茶あんみつと追加でアイスクリームの2種をいただきました。
朝食は、ぼくめし、伊勢海老の味噌汁、すずきの味噌焼きなど。
ぼくめしとは浜松の郷土料理で、うなぎとごぼうを入れて炊いたごはんのことだそう。
2017年のNHK大河ドラマではここ浜松にゆかりのある戦国時代の女性城主・井伊直虎の生涯を描いた「おんな城主・直虎」に決まったそうなので今後ますます注目されるエリアになることでしょう。
ぜひ一度訪れて静岡の地酒と名物のうなぎ、ふぐを堪能してみてはいかがでしょうか。