こんばんは!日本酒の魅力を探求する週末の楽しみ、日本酒おじさんです。全国各地の酒蔵から選りすぐりの一本を味わい、その魅力を皆さんにお届けしています。日本酒の奥深さと、それに合うおつまみのペアリングを一緒に楽しんでいきましょう!
さて、今回ご紹介するのは、宮城県栗原市にある老舗・萩野酒造の「萩の鶴 別撰 純米吟醸生原酒」です。
萩野酒造は江戸時代末期に創業し、主力銘柄「萩の鶴」をはじめ、ユニークな「メガネ専用」なども展開。ちなみに「メガネ専用」は蔵人全員がメガネをかけていることに由来するという遊び心のあるネーミング。もちろん実力も本物で、全国新酒鑑評会では金賞の常連。「日輪田(ひわた)」はIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)で1位を獲得した実績もある、実力派酒蔵です。
今回いただく「萩の鶴 別撰」は、純米吟醸の生原酒。精米歩合48%とかなり磨かれた酒米を使用し、アルコール度数は15度。ラベルからも柔らかく繊細な印象を受けます。
それでは、冷酒でいただきます。
グラスに注ぐと、まずは優しいフルーティーな香りが立ち上がります。口に含むと、ほんのりとしたガス感がシュワッと広がり、思わず「おっ」と声が出るようなフレッシュさ。生原酒らしいフルボディの味わいはありつつも、全体的にはとてもやわらかくて丸みのある仕上がり。
さて、今回の肴は「まぐろのづけとアボカドの和え物」、そして箸休めに「たくあん」を用意しました。

まぐろは軽く醤油に漬けて旨味を引き出し、そこにアボカドを加えることでまろやかさとコクがプラスされます。まぐろのねっとりとした食感とアボカドのクリーミーさが口の中で溶け合い、萩の鶴の上品な味わいと絶妙にマッチ。特に、酒のほんのりとした酸味がアボカドの脂をスッと流してくれるような感覚があり、ペアリングとして非常に優秀です。
そして、箸休めのたくあん。これがまた良い仕事をします。ポリポリとした食感と塩気が、口の中を一旦リセットしてくれるので、次の一口の日本酒がまた新鮮に感じられるんです。個人的には、こういう小さなアクセントが晩酌を一層楽しくしてくれる要素だと思っています。
全体として、萩の鶴 別撰は繊細でありながら、芯のある旨味が光る一本。今回のような和風の肴との相性はもちろん、洋風アレンジにもきっと合う幅広さを感じました。まぐろアボカドのような食材を使った創作系の肴とも積極的に合わせていきたいですね。
次回は新潟の日本酒で晩酌を楽しむ予定です。どんなお酒とどんな肴に出会えるのか、今から楽しみです!